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バリ島ウブドを歩く⑲ 【テガララング ライス テラス】

バリ島ウブドの中心部から車で約30分の棚田へ行ってきた。
宿のご主人はバリ島内の送迎ツアーも企画しているので、それを利用した。
宿を朝8時出発。300,000ルピア (3000円)。

朝8時の出発は早いけれども、そうしなければ観光客でいっぱいになって思うように散策できないという彼のはからいだった。案の定、私が帰る頃にはぞくぞくと人が増えてきた。ウブド周辺ではとても人気のある場所だ。

テガララング ライス テラス

私は10日前に宿から歩いて30分のところにある、そこは段々にはなっていない普通の田んぼを散策した。(Kajeng Rice Field)
そこはとても風情があって私の郷愁をそそる場所だったので、もう一度田んぼの散策をしたいと思っていた。そこで、今度は観光地として人気のある棚田を見ようと思った。

テガラランガ棚田 (Tegallalang Rice Terrace)を見るには、入場料として50000ルピア(500円)、そして大きなブランコに乗るには追加の料金が必要だ。私はブランコには興味がないので入場料だけを支払い中へ入った。

朝日が差し込む谷間の田んぼの美しさにため息をつきながら、足元に気をつけて歩いた。勾配のある谷の両脇に段々に田んぼがあるので階段は急で、あぜ道は人が一人通るのがやっと。ところどころ岩や階段につかまり、息を切らしながらの散歩になった。

朝日を浴びて美しい棚田


細い畦道を歩く

バリ島では米の2期作または3期作が可能。先日見た田んぼでは稲刈りをしていたが、ここはまだ稲穂が青々としている。
私が棚田というものを見るのは初めてだったし、田んぼの周りには椰子の木が生えている。この田んぼは、私にとっては懐かしい日本の風景ではなくて異国の観光地だった。

ところどころに写真を撮るためのスペースがあり、男女がそれぞれに今風のポーズをとっている。器用に足を上げたり頬の前でピースを撮る様子は、鏡の前で何度も練習して写真に映る自分をかなり研究しているかのように見受けられる。見ているこちらが恥ずかしくなるが、彼女、彼らは真剣だ。


棚田の周囲に椰子の木
近所で飼われているのだろうか、二匹の白ウサギ。

ここでの予定滞在時間は1時間。あっという間に時間になった。
その時、入り口付近にある巨大ブランコが目に入った。白いドレスを着た若い女性が、長い尾になったワンピースの裾を鯉のぼりのようにヒラヒラさせてブランコを漕いでいる。それを取り巻くように数人のカメラマン。確かにここは“インスタ映え”するスポットだ。私は白いドレスの長い裾が行ったり来たりするのを複雑な気持ちで眺めていた。


広告写真を撮っているんだろうか、ブランコに乗る女性とカメラマン。

この棚田そのものの観光は、個人的にはウンザリする部分もあったが、往復のドライブはとても楽しかった。途中賑わうマーケットがあったり、普通の田んぼの風景があったり。細い道路をバイクを避けながら器用に運転する技術に、感心したりヒヤヒヤしながらウブドの宿に戻った。

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