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ショート漫画【雪虫  最終回 ⑧~⑩ページ】

長らくお待たせしました。
最後は、ページごとに切ってしまうと内容が途切れてしまうので3ページを続けて読んでいただければ。

ページ⑧
ページ⑨
ページ⑩

というわけで、10ページ描き終えました。
8ページ目がとても時間がかかりました。操作ミスで画像を消してしまったりコマワリも変更したり。昔の葬式の参考資料もネットではあまり多くなくネット資料の限界も感じたりしました。

最終的には、まあまあまとまったかなと自分では思っています。
描き終えたと思ったとたんに次々に描きなおしたい衝動に駆られながら、ひとまず描き終えることを主軸にしました。

50年前の祖父の死について描いたこの漫画、読み返してみるといろんなことを含んでいるのかもしれないと改めて思います。自分自身、ストーリーを思いついて下描きをしている時には気づかなかったこと。全体を通して気づくことがあります。

実際、描き終わってから何気なく描いたコマの構図を見て、自分では意識していなかったことが表現されていることがありました。そんなことを何度か繰り返しながら、自分が伝えたいことは何なのかが少しずつ明らかになってくるような気がします。

描き始めのきっかけは自分の体験した出来事、今回は身近な親族の死でした。時代や社会、そして地理的な影響を受けて、その時その時一生懸命生きてきた人たち。

何をかくそう、慣習にとらわれずに思った通りに決断して行動すること、それが私の基本的な考え方でした。社会にとらわれて行動できないのは、精神的に未熟だからと言い切っていた今までの私。ある意味、そう言い切ってしまうことは簡単です。

でも、そこでそうせざる負えなかった人たちの状況を思う時。なぜ当時の人はそう考えたのか。なぜ、彼らはそんな行動をとるのか。そんな風に疑問と興味を持ちながら彼らの人生のドラマを追体験すると、私の感じ方が広がりまた深くなっていくような感じがします。

風に飛ばされる枯れ葉を何度も集める無益な作業のように、それでもそこに何か意味があるんじゃないかと思いながら。私の過去の些細な出来事を、今の私の視点で見つめなおすのも とても楽しいものです。

最後まで読んでくださってありがとうございます。次回、10ページまとめてマガジンにてアップしたいと思います。

*雪虫:10月中旬から下旬にかけて北海道で発生する「雪虫」。 見かけは直径5ミリほどのフワフワの綿毛のようで、まるで粉雪の妖精のように見えます。 北海道で朝と晩が冷え込み、そろそろストーブが恋しくなる季節の朝方などに、よく見られます。(写真、文  日本気象協会公式サイトより)

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