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【009】知らん家族とシェアハウスしてみたい。『健太郎さん』みたいに。

『健太郎さん』という映画を見た。

アマプラで無料配信してました。

話としては、4人家族が暮らす家に、謎のおっさん「健太郎さん」が住み着いているというスリラー物。作中、健太郎さんは家族一緒に食卓を囲んでいたり、無表情でテレビを見ていたり、「何でそこに居るん?」みたいな位置で棒立ちしていてとにかく怖い。何故この家で生活しているのか、何故家族は彼を受け入れているのか、説明が無いまま話が進んでいく不気味さが面白かった。まぁ健太郎さんが謎に佇んでいる画がピークで、真相が分かったときちょっと肩透かしだったけど、尺35分と短めでサクッと見れるのでオススメ。

そんな本作を見て、1つ思いついた事がある。
「知らない家族の家で暮らしてみてぇなあ。」と。

以下映画のネタバレ込みで話していきます。







結論、健太郎さんが4人家族の家に住み着いている理由は、多分復讐‥‥‥‥‥かな?。いや、正直自信がない。まぁきっかけとしては、健太郎さんが道を歩いている中、その家族が乗っていた車に轢き逃げに遭い、愛する娘を殺されてしまったのが始まり。事故の間際、家族側の長女が自身の名前が書かれたハンカチを落としていたため、それを頼りに家までたどり着き、奇妙な共同生活が始まっていたというオチだった。映画冒頭被害者に見えていた家族達が、真相が明るみになると共に加害者として逆転するという構図が本作の肝になっている。

‥‥‥にしては健太郎さん不気味過ぎだったけどね?
映画終盤でしっかりと感情のある男だと分かったうえで、中盤までの言動振り返ると違和感しか無いのよ。冒頭下品にパスタ食ったり、ただ何もせずドアの近くに立ってたりさぁ‥‥‥‥。「どんな気持ちでそれやってたん!?」ってなった。

ただ改めて奇行の意図を自分なりに考えた結果、1つの答えが出ました。

多分、「何かやりそうに見せかけて何もしない怖さ」で、あの家族を狂わせたかったんじゃないかなぁ。

恐怖の象徴って、ただ「そこに居る」だけで怖いのよね。
『リング』の貞子とかもさぁ、テレビから出て来た瞬間より、井戸から顔出してるあたりがピークじゃん?あれよ。
人間って想像力豊かだから、恐ろしい物を目の当たりにした瞬間、そいつにまだ何もされていなくても、これからどうなってしまうのか、無駄に思考を張り巡らせてしまう。

健太郎さんはそんな人間の恐怖心理を利用して、
ジワジワと家族の精神を蝕む事にしたんだと思う。家族目線、うっかり殺してしまった女児の父親と共同生活とか、何されてもおかしくないもんな。でも健太郎さんは絶対に危害は加えない。「いつか殺されてしまうんじゃないか」と永遠に想像させるだけで、細く長く苦しませることができるから。まぁ父親の仕事の資料や母親の絵を破ったりはしてたけどね・・・死に繋がる暴力とかはしていなかったから。長男が血塗れになるくだりは・・・・正当防衛なので無罪!
きっと今後も、あの家族は健太郎さんの圧に怯えながら暮らすんだろうなー。どうか長女だけはずっと可愛がられていてほしい。

本作見て、『ザ・ギフト』ってブラムハウス映画思い出したわ。
「何かされそうなんだけど、大きな被害を受けてないから下手に出れない恐怖」を描いている良作なので、興味ある方は是非。

無料じゃなくなってる・・・!カナシイ



えっと・・・・何の話だっけ?



己だけが無秩序でいられる楽しさ。


そうだ。知らん他所の家族と共同生活したいんだった。

仮に自分がとある家族の弱みを握っていて、かつ反撃されるリスクもない環境で一緒に暮らせるとしたら、メッチャ楽しそうじゃない?
だって法律の下で秩序を保っている家族と一緒にいる中、
自分だけは何をしても咎められず、好き放題なんだぜ?
それはもう無敵チート導入したGTAよ。もはや混沌そのもの。
健太郎さんみたいに娘殺されてたら、怒りと悲しみしかないんだろうけどさ、そういったこっちの心的負担や傷は一切ない状態で、健太郎さんみたいに真意が読めない奇行できたら、最高の娯楽になるに決まっている。

想像してみてほしい。
この記事を読んでいるあなた達家族の食卓に、
よそ者の私も相席していて、
無表情にひたすら飯を食べている画を。
たまーにニコッと笑いながらケチャップ直飲みしちゃったりして。
お父さんの皿に嫌いなきゅうり移して、
お母さんの皿からはカツを盗っちゃうよ?
急にボヘミアン・ラプソディの合唱パートを大声で歌って、
また普通に食事しだすかもね。サンダボルテンライトゥニン ヴェリヴェリフライトゥニンミー!!



そう。やりたい放題。でもあなたたちは私に弱みを握られているから、
この奇行を止めることは出来ない。
どう?・・・・怖いでしょう?

でも私は楽しい。あなた達を怖がらせたくてやってるから。

ふと全員が暇な時間になったら、
テレビつけて放送大学にチャンネル固定してさ。私も見たくないけど。

家族皆でマリかしようってなったらもちろん参加する。
4人までしかプレイできないから、人数溢れたら子供は指咥えて見ててもらうよ。

風呂場はさすがにプライバシーなので相席しないようにします。
・・・あ、でもお湯湧いたら1番乗りで浸かりたいかも。
あなた方も続きたければどうぞ?

寝る時間になったら、意味なくあなたのベッドの前に突っ立ったりもしちゃう。気が散る場所での直立は絶対に譲れないからね。

あぁ・・・想像するだけでワクワクするシチュエーションだなぁ。誰か、健太郎さんを体験できるコンカフェ作ってくれないかなぁ。私絶対常連になるのに。


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