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今日はまりもの日
登場モノ
まりもの毬ちゃん:まりもの妖精
超玉夫君:スーパーボールの妖精
まりもの毬ちゃん(まりものまりちゃん)は冷たく静かな湖の底で一人、ゴロゴロゴロゴロしていました。
そこに超玉夫君(ちょうたまおくん)が飛び込んできました。
毬ちゃん:あら、あなたは誰?私のように丸いけど、すべすべで、なんだか、キラキラ光るのね。
玉夫君:僕は超玉夫、ここは何処?君は誰?
毬ちゃん:ここは湖、私はまりも。
玉夫君:僕は湖に落ちたんだ。烏に咥えられて空に舞い上がったと思ったら落とされてしまって。
せめて、石の上にでも落ちていたら、僕は飛び跳ねて地面に戻れただろうにさ。
毬ちゃん:まぁ、玉夫君は地面で暮らしていたのね、それなのに、湖の底に落ちてしまったの…可哀そう。
玉夫君:僕がねぇ、壁にぶつかってポーンと飛ぶと驚きの声と笑い声が起こるんだよ。みんなが笑顔になるのさ。
それなのに、もう、誰の笑顔も見られないよ。君にも僕の跳ねているところを見せられないし、つまんないの。
玉夫君はメソメソ泣き始めました。
毬ちゃん:あなたがお魚さんみたいに飛び跳ねたら私の身はギュッとなる。それから私は笑っちゃう。
ああ、何か方法を考えてみるわ、あなたが陸に戻る方法はきっとあるハズ。
毬ちゃんがそう言うと玉夫君のべそは止まりました。
毬ちゃんは他のまりもたちにも相談し、まりも祭りの千本松明行列の時を狙って、
重なり合って山となり、玉夫君を押し上げようと決めました。
まりも祭りでモノたちは手に松明をもって歩きます。行列中は誰も彼も火の神様に心を奪われてしまうので、
まりもたちが重なり合って、玉夫君を陸に還すことに気が付かないだろうとまりもたちは思いました。
まりもたちは当日まで重なり合う練習を重ねてまりも祭り千本松明の夜に見事に重なり合って、
まりもの山となり、玉夫君を陸に押し上げました。
毬ちゃん:玉夫君、道まで転がって行ける?お別れするのは寂しいけれど
玉夫君はまた、飛び跳ねて、みんなに喜んでもらえるといいね。湖に落ちないように気をつけてね。さようなら。
と、毬ちゃんは玉夫君に別れの言葉を言いました。玉夫君もありがとう、さようならと言いました。
こうして毬ちゃんたち、まりもは重なり合うのを止めてバラバラと湖に落ちて散らばっていきました。
玉夫君はアスファルトの道で松明を持ったモノの子に拾われました。
大変貧乏しております。よろしかったらいくらか下さい。新しい物語の主人公を購入します。最後まで美味しく頂きます!!