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今日は感謝の日

素子はとっさに米子の手を引き寄せて、暖かい手で、米子の手を包み込んだ。



素子

ねぇ、米子さん、野良猫に餌をやらないモノたちは、餌をやったら野良猫は余計に増えて可哀想、そう言うのですよ。


彼らは分かっちゃいません。彼らだって余計に増えているって事を、そして米子さんは自分が余剰米である事を知っているから、


それが正しくないとしても野良猫に餌をあげますよ。私の知っている米子さんとはそんな方です。



米子

エッ、そぅ?ホントに?照れるなぁ…




素子

はい、文豪トルストイだって、病気をした事のない人間とは友だちになるなと言っています。私たち、トルストイ側なんですよ。



米子

う〜ん、なんだか分かんないけど、放って置くと余計に面倒そうだから、呼びますよ!!



素子

ああ、ヤッパリ、中華店を抜け出して、米子さんに、ついてきて良かった。はぐれ食材にはなってしまったけれど、中華の枠には収まらない色んな場所を旅してる。


ありがとう米子さん、素子のワガママを聞いてくれて感謝します。


こうして二人はずんぐりむっくりの一命を救った。




つづく

大変貧乏しております。よろしかったらいくらか下さい。新しい物語の主人公を購入します。最後まで美味しく頂きます!!