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子どもが産まれた日


2024年8月、待望の第一子・第二子が誕生した。双子の男児である。

その日、私と義両親の3人は、9時半から行われる帝王切開手術に先立ち、8時20分に家を出て、9時前に病院に到着していた。

家内はと言うと、その時点でもスマホにアクセスできていたようで、「助産師さんが、ご主人はまだ来ていないの?と気にしていたよ」とのLINEが入った。私はすぐさま病棟のナースステーションに向かい、説明を受け、呼び出し用のPHSを手渡された。そこからは1階の総合受付前でひたすら待機。

手術後の新生児との面会は、夫(私)のみ許可されており、義両親は不可。ただし、手術室のあるフロアのエレベーター前に待機していれば、手術室から新生児病棟に移動する一瞬のタイミングで会うことができるかも知れない、という情報を知り、義両親は10時20分頃から当該フロアに移動していった。

その後、10時45分をすぎても手術(厳密には手術の後処理)は完了せず、新生児との偶然の面会が叶わなかったため、義両親は新生児病棟の方に移動していった。新生児が、最終的にはその病棟にたどり着くことが予想できたためである。

私はひたすらに1階の総合受付前で待機していた。スマホをいじったり、目を閉じて仮眠を取ったりしていた。時折、出入り口の自動扉が開くたび、真夏らしく、セミの鳴き声がフロア内に響き渡っていた。

ようやくPHSが鳴ったのは11時すぎ。手術が終わったので新生児病棟の前で待機しているように、とのことだった。そこで義両親と合流。

新生児との面会が叶ったのは11時25分頃。父である私のみ入室を許可され、手指消毒ののち、カゴに入れられた双子と面会、抱っこと写真撮影が許可された。小さくて温かい、というのが最大の印象。そして感激が込み上げてきた。

カゴに付いたプレートによると、出生時間は10時25分と26分と記されており、ずいぶん前に産まれていたようである。双子の兄の体重が2590g、弟は3030gであり、事前の検診では同じくらいの体重と聞いていたので少々おどろいた。なにより、双胎かつ37週目での出生にもかかわらず、平均2800gまで成長していたことには驚かされた。

新生児室を出てからも、家内の後処理(縫合?)が終了するのを待っていた。途中、執刀医から、無事に手術は終わり、母子ともに安全であることを告げられひと安心。その後、家内との面会は12時20分頃だったと記憶している。酸素マスクにつながれながらも意識はあり、安堵の表情を浮かべていた。15分ほどで家内との面会を終え、義両親と交代。

出生届提出の際に必要な書類や、出産育児一時金の説明などがあるかと思っていたが、今日はこれで終わりということで、病院をあとにした。

出生の感激はありつつも、一瞬の面会であったため、意外にあっさりしていたというか、「退院してからが本番だな」というのが率直な感想であった。

今は家内&双子の3人の退院を控え、必要な物品のチェックや、育児動画を見漁る時間を過ごしている。

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