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凡ミスヌマエビ全滅か

もう暑い日も増え虫達が活発な季節になってきた。
普通の人はまず虫が嫌いだろう。嫌いでないまでも室内には入ってはほしくないはずだ。昼間ならたまに入ってきたハエを窓を開けて外に出してやろうとか思うが、夜は違う。室内の照明を求めてあえて飛び込んでくる虫達の多いこと。これ実家では経験ないんだけど、それほど今の居住区に虫が多いという事なんだろうか。

夜のトイレに愛犬を庭に出す。カーテンを開ける。窓になにやら種類のわからない虫がやたらいる。昨日まではいなかったのに。夏到来。
私は室内を見渡し虫除けスプレーなるものを見つけた。窓に噴いておけばよいと。

それからしばらく経ち、さぁ寝ようかなという時間。
夫が珍しく水槽を観察して「このメダカオスかなぁ」等言っている。更にヌマエビが沢山いる水槽を見て「今日のエビはすごい舞ってるねぇ」と言った。
水槽に30匹程度のヌマエビしかいなくて水草もあまり育ってなかった頃はヌマエビはよく泳いでいた。今は数も増え水草が隠れ家となり、あまり泳ぎ回る事はなくなったので、あれ、おかしいなと思った。
観察するとエアレーションのブクブクの水流に巻き込まれ大きく舞った後、力なく下に向かって落ちている。それもパタパタ沢山。


これは約1年前にヌマエビ達を迎えた初めての夏に電気式の蚊取り器を使った時だ。夫は蚊が嫌いで夜は必ずそれを点ける。蚊を見てなくても点ける。いつものようにそれを点けた夫。寝る前にヌマエビ鑑賞していたらヌマエビの動きがおかしいのに気付いた。上っては力なく頭からヒュ~ッと落ちてしまう。中には下に落ちて横たわったエビもいた。夫が「なんで?なんで?」と混乱していた時に私が気付いた。あの薬剤の所為だと。エビなんてほぼ水棲の虫みたいなもんだし殺虫剤に反応したのだ。調べても全くその通りだった。当時はよくエビを眺めていた夫は慌てて水換えを行った。するとヌマエビ達は元気を取り戻した。それからは殺虫剤の類いは禁止となった。

私は外だし虫除けだから大丈夫かと思ってしまった。しかしすきま風から流れてくる薬剤は水槽の水を汚染した。
時間は深夜1時。夫はもう生き物に飽きているので以前のような慌てぶりは、ない。「あ~ぁ、知らね、俺寝るよ」と寝室に行ってしまった。
薬剤も加水分解はするけど、それまでエビが耐えられる濃度かもわからない。フト虫除けスプレーの缶を見ると大きく『窓によせつけない』の下に小さく『虫除け&殺虫』ってかいてるやんけー!こりゃあかんと水換えを決行。全ての大量のエビを取り出すのは無理なので限界まで水を抜く。水深4cm程まで抜いてから新しい水を入れる。本当は急激に水温が変わるとまずいけど、あったかくなってきたのでそこまで水温に差はないだろう。なにより時間がない。

水を換えた後のヌマエビはソイルと一緒に舞うエサをツマツマし出した。それからしばらく様子を見てるとまだ薬剤の影響が残ってるのかフラフラしているエビもいたが、ほとんどが正常に戻った。本来ならもう1度入れ換えたいがタンクの井戸水が足りない。もう1つの水槽はさほど影響を受けていなかったが、こちらはメダカが沢山いるので半分と少しを換えた。井戸水は全て無くなった。
大丈夫そうと判断したので寝る事に。なんだかんだで2時間が過ぎていたので愛犬は先に寝室に行っていて私の布団のど真ん中で長く伸びて寝ていた。
私はヌマエビの無事を祈りつつ、布団の端っこで寝た。

朝、ヌマエビを見ると見えるところには死骸はなさそうだ。水草の影で死んでるのもいるかもしれないけども。
ほんの少しの油断で大惨事になるところだった。エビは水質の影響を受けやすいので、魚やヌマエビを飼ってる人は殺虫剤には気を付けてほしい。どうしても殺虫剤を使わなければいけない時は水槽にしっかり蓋をしてほしい。薬剤は水に溶けて生き物に影響する。説明書きには水槽がある部屋は使ってはいけないと注意書きがあるはずなので。
煉獄さんもびっくりよもやよもやの事態であった。

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