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愛すべきお客様 13

お店のあった地域にある大企業の工場が建つことになりました。

立ち上げのメンバーの方々が本社から5人程来られ 起動に乗るまで数年住んでおられました。

その時の中心人物、他の社員の方に伺うと 将来本社のお偉いさんになるともっぱらの評判のお客様でした。

田舎ながらもスナックが3軒あり、最初は順番に回っておられるようでした。

工場のことだけでなく、全国の社員から数十名、地元からの新採用、住宅の確保、そして何より地域密着を大切にされていました。

居酒屋からスナックへとのパターンが多く、ひとりで来られることもあればお仲間とワイワイされることもありました。

北海道出身の方でしたが他のお仲間も静岡や東京の方でした。

楽しくお酒を飲み、カラオケを歌われ、ノリノリなのは分かるのですが 関東のノリは私が普段見ているお客様とは違っていました。

言葉では上手く言えないのですが 騒いでいても冷静というか お行儀がいいというか…。

でも心から楽しんでくださっているのはわかるので私にとっては新鮮でした(*^^*)

大企業だけあってコンプライアンスもきちんとされていました。

送迎もよくさせてもらいましたが基本おひとりの時には助手席の後ろに座られていました。

職場では女性も多く、誤解を招かないよう横に座ることは無いそうです。

若い頃、某保険会社に勤めていましたが その時も講習で男性を助手席に乗せないよう言われていたことを思い出しました。

それでも複数で乗られた時にはそのお客様が助手席に座られていましたけどね(笑)

転勤してくる社員のために食事できる所を教えて欲しいと言われ何度かご一緒したこともあります。

その時も同僚を連れて行きますからママもスタッフを連れてきてください、と決して2人きりで会うことはありませんでした。

私が結婚した後も夫の焼き鳥屋に来てくださり「美味しい😋」と喜んでくださったこともありました。

工場が起動し1年くらいはいる予定と仰っていたのですが 突然本社に戻ることになり 新たに神戸から来られたお客様とバトンタッチされました。

短い間でしたが お店もスタッフも本当に可愛がっていただきました。

神戸の方も常連さんになっていただきました。

工場でお祭りが開催され私も夫や仲の良い常連のご夫婦とお邪魔しましたが 地元の方々が溢れるほど参加されていて お客様が思い描かれていた地域密着を実感することが出来ました。

本社に戻られた後も 工場に出張で来られた時や社員さんの結婚式に出席された時には必ずお店に寄ってくださいました。

私よりちょっぴり年下でしたがいつもニコニコして気さくな方です。

  建物の老朽化で店を畳んだ後、今度は夫が始めたスナックに寄ってくださり立ち上げメンバーの解散式が行われました。

 十八番の「野球小僧」に始まり ラストは全員で円陣を組み「とんぼ」で…🎤

 本社に帰る方、また地方へ転勤される方、バラバラですが明るく楽しくお別れされました。


 去年から、お客様の会社の商品を配達してもらうことにしました。寝起きが良くなって毎日欠かさず飲んでいます。

それが 今月いっぱいで配達を委託していた会社が廃業することになり、おまけに代わりに配達してくれる業者もなく、終了するという書面が…。

どうしよう。スーパーでも売ってはいますが売り切れていることもあるので継続出来るか不安です。

 そこで思い出したのがお客様でした。
 定期購入出来る方法はないか、そして近況をお尋ねしました。

先程 丁寧なお返事をいただきました。
 余程辺鄙な土地でない限り配達が無くなることはないそうです。最寄りの販売店か本社のフリーダイヤルに連絡してくださいと電話番号が記載されていました。
今はまた地方におられるようです。お元気そうで安心しました😊

最後に ○○さんが弊社の商品を愛用くださり嬉しいです、と書かれていた事が私も嬉しくなりました。こんな気配りが出来る方だからこそ 出世されるんだろうなと妙に納得しました。

懐かしさと嬉しさと気持ちがほっこり(◍︎´꒳`◍︎)しました。

また機会があればお逢いできますように…😆


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