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おしりの手術をした話

タイトルからもわかる通り、下ネタである。
笑える下ネタではなく、今現在超深刻にお尻が痛い。
痔の手術をしたからだ。

羞恥心を、出産と同時に8割くらい捨ててきた私だって、誰彼構わずこんな話を晒しているわけではない。
でも、この闘いを誰かに伝えたい。
自分への記録として残したい。

といって、知り合いには知られたくない。というか対面で話されてもリアクションに困るだろう。
noteはほとんど誰にも教えていないし、興味のない人は優しくスルーしてくれる世界だと思っているので、ここに書いてしまおうと思い立った。
興味のない方は優しくスルーしてください。


手術に至るまで

痔になったのは出産の時だ。
1人目2人目それぞれ病院に行って、「産後は大変だから薬でなんとかしましょう」という方針になり、騙し騙し生きてきた。
ほとんどの日々はそれでなんとかなったし、手術の話を聞くとめちゃくちゃ痛そうなのでビビってやめた。
元々、快眠快便タイプなのだけど、体調を崩すとたまに便秘になったり下したりする。そういう時に眠っていた痔が「呼んだ?」という感じに顔を出してくる。呼んでない呼んでない、引っ込んでろ、と思って8年も放置していたら、久々に超絶痛くなった。

もう嫌だ。こんな呼んでもないのに「呼んだ?」ってくるやつオフロスキーだけでいい(オフロスキーまだいるのかな)。
痛みのピークで、即病院に行ったら「おーこりゃひどい」と4段階中4のジャッジを受けた。手術します。
もう即やって欲しいくらいだったけど、術後1ヶ月くらいは痛みがあること、定期的に通院し、出血や投薬も続くことなどを説明され、ビビる。
この時3月。息子の卒入業式に、沖縄への帰省が控えていたので、手術をブッ込める日がない。4月にした。

日帰り手術

病院は、日帰り手術が売りだった。日帰りだけど、入院するレベルの本気の手術ができる。私が受けたのも本気のやつだ。
手術前の一週間は「残された最後の日々だ」と思って生きた。
せっせと美味しいものを食べて、食料を買い込み、下味冷凍をして、買いたいものを買った。仕事などしている場合ではない。

手術の日、ビビり倒す私は、息子に励まされ、娘に慰められ、夫に同情された。みんな優しい。
お尻の穴を切られる、縫うというのは、人類共通でイメージできる恐ろしさなんだろう。

手術自体は眠くなる薬を点滴してる間に麻酔されて、目が覚めたら終わっている仕様だった。流れ作業のように、ザクザク手術が進められているのがカーテン越しにわかる。
私の前に手術をした人が、普通に医師と会話してて「全然眠くならなかったわー」とかいっててビビり倒した。そんなパターンあんの?なんでこの人平気なの?お尻切られてんのに?!人類じゃないの?
眠くならなかったらどうしよう、麻酔の注射痛かったらどうしよう、怖いようと泣きそうになって手術台にSiriを晒して乗る。へいSiri、がんばろうぜ。
と思ったら、次に目覚めたら紙オムツをして寝かせられていた。

結果的にはちゃんと寝て、手術も無事に終わった。3箇所切って縫ったらしい。麻酔の影響で若干ふらつきながらも徒歩で帰宅した。
行きは20分の距離に50分かかった。暑くも寒くもない晴れた日でよかった。
これからしばらくは自宅安静である。帰宅してすぐ倒れ込むように眠った。夫も子も全力で優しくしてくれた。

麻酔なのか痛み止めの副作用なのか、病院から渡されたレトルトの食事は美味しかったのにほとんど食べられなかった。
夜になって痛みが増してきて、もんどり打ちながら寝る、水を飲む、もんどり打つを繰り返した。
尻の穴にウニだかハリセンボンだかが入っててピギャーしているような痛みだった。

術後1日目

さて、痔の術後に最も重要にして難関、それが排便である。
なにしろ傷口をウンコが通るのである。
なんかもう、自分でも何を書いてるんだっていう気持ちになるが、傷口に一番塗ってはいけないものが通るのだ。想像しただけで怖い。

でも、我慢して便秘になると今度は、石のようなウンコが通る羽目になる。
傷口に石を擦り付けて、それがウンコなんて。地獄を通り越して大地獄だ。天国地獄大地獄の一番あかんやつ。

さっさと恐怖を乗り越えたかった私は、朝の4時からヨーグルトを食べたり水をせっせと飲んだり、お腹をモミモミして大腸のご機嫌をとった。
どうか、するりとご機嫌のよいヤツを一つお願いします。いつものやつでいいんです。どうか、どうか。

果たして、期待通りのご機嫌なヤツであった。意外と激痛でもない。最難関をクリアした私は超ご機嫌になった。しかも同情した夫が朝イチで病院に連れて行ってくれた。最高だ。
病院の診察も「うん、良好ですね。思ったより腫れもないし」と褒められた。診察は超痛かったが、多分何かしらの薬を入れられた。
痔手術ブログによると、この薬がなんか超いいらしい。
いいぞいいぞ。軟膏と追加の痛み止めももらって、次は一週間後の診察である。
帰宅して(これも迎えにきてくれた。なんて良い夫なのだ)、買っておいたドーナツクッションに座る。いける。普通に仕事できる。
念の為ミーティングなど差し迫った予定は入れずにいたが、ゆるゆると仕事を再開し、疲れたら寝転んで本を読む。
ご飯ももう普通に食べられる。お風呂にも入れる。あれ、これはもしかしてピーク超えたんじゃない?私、もう余裕なんじゃない?回復まっしぐらじゃない?

地獄の目覚め

長くなって恐縮だが、これが昨日までの話。
ルンルンで寝床についた私が目覚めたのは夜中の2時だった。

痛い。

尻の穴がズキズキと痛い。ズキズキなんてもんじゃない。
ズキズキワクワクトウキョウブギウギな感じで痛い。まるで陣痛のような痛みが尻の穴を目がけてきて、一気に脂汗がでた。
あかん、痛み止めが切れたんだ。

私の今日の調子こきは、すべて痛み止めのおかげだったんだ。
ピークは、超えていなかったんだ。

念のため用意されていた強めの痛み止めがあと2回分あった。空腹で飲んではいけないだろうと、牛乳を少し飲んで薬を飲んだ。
痛い。痛い。痛い。
早く効け、早く、まんじりともせず寝ようとするも痛くて寝られない。目を瞑るとジンジンした痛みがよりクリアに響いてしまう。

何か別のものに集中しなければ、とYoutubeでアイドルの動画を見る。
可愛いものに目を奪われていれば、気が散ってちょうどいい。
(ここで動画を載せようかと思ったけど、こんな記事に載せられたアイドルもたまったもんじゃないのでやめておく)
30分ほどたつと痛みが引いてきた。
痛み止めの偉大さにひれ伏した。3時過ぎになんとか眠れた。

現在に至る

そんなわけで、全然痛みは終わってなかった!と家族に宣言し朝からごろついている。朝も排便はちゃんとしたのだが、今度はもっと痛かった。
排便後もまたズキズキで、ジャングルブギーくらい痛かった。わーおわおわおー(朝ドラネタ)

痛み止めのロキソニンがこんなにありがたかったことはない。ロキソニンを毎食後に飲むなんてやだなあと思っていたけど、心からそんな態度を謝罪したい。ロキソニンさん、ごめんなさい。

そんなところで術後2日目、とにかく暇である。
本を3冊読んだけど、読書記録をつける気も起きなくて、こんな記事を書いてしまった。

多分経過は順調なのだろうが、痛みのピークは一週間くらいは続くそうだ。
ロキソニンにすがってなんとか生きていくしかないのだ。
あぁ、タイムトンネルで未来にワープしたい。切に。

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