SBIHD、酒造会社の投資で地銀と連携 ファンド規模1000億円を視野に
SBIホールディングス(HD)は子会社のSBI地域事業承継投資(今井章社長)を通じて、酒造会社の事業承継投資で地銀との連携を強化する。
同社は地域金融機関などから出資を募りファンドを組成。事業承継をテーマに投資を行う。2019年10月に運用を始めた出資総額109億円の1号ファンドは調剤薬局や米卸などに投資。2号ファンドは出資総額312億円で22年8月から運用、鉄鋼加工会社などに投資してきた。
しかし、「地域経済を支えてきた酒造会社が日本酒の消費量減少と後継者不足で経営が悪化、廃業が増えている」(今井社長)ことから、酒造会社の事業再生投資に軸足を移し、第1号案件として5月9日、「三芳菊酒造」(徳島県三好市)に投資を実行した。
投資先選定には、銘酒「飛露喜」を醸造する廣木酒造本店(福島県)の廣木健司社長を顧問に招き検討。徳島県中小企業活性化協議会と地元金融機関の支援で債務整理を完了した。また、日本酒の越境電子商取引(EC)販売で実績をあげるオープンゲートの中山雄介代表取締役を販売担当役員に招へいし、新規マーケットの開拓に着手。ファンドに出資している徳島大正銀行も同行主催のフードフェアで支援。さらに、富士通とのコラボレーションによる新酒の共同開発など新たな価値創造にも挑戦している。
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