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ひろぎんHD、サイバー攻撃対策を事業化 金融系初の体験型施設


ひろぎんホールディングス(HD)は、地域企業向けにサイバーセキュリティーに特化した人材育成を支援する研修事業を始める。10月上旬にもシステム子会社を通じて、セキュリティー対応のノウハウが学べる講座を行うほか、サイバー攻撃を疑似体験できる設備を整えた施設を開く。同HDによると、サイバーセキュリティーに特化した体験型施設の開設は、金融機関系のシステム会社では初めて。

同HDが80%出資する子会社「ひろぎんITソリューションズ」が研修を行う。社員5人体制で始め、うち2人が研修の講師を務める。9月中にホームページ上で研修の申し込みを受け付ける予定で、広島銀行の取引先にも案内していく。

事業化の背景には、全国的にサイバー攻撃の手口が巧妙化し、中国地区でも企業規模に関わらず被害が増加している現状がある。セキュリティーソフトだけでは防ぎ切れず「取引先の被害を目の当たりにしてきた」(ひろぎんITソリューションズ)という。セキュリティー対策の知識を持つ人材の育成を支援することで、被害を最小限に抑えて地域企業の事業継続を支える狙いがある。


研修事業について説明するひろぎんITソリューションズの矢吹一真・取締役常務執行役員(7月16日、ひろぎん本社ビル)

研修講座は、イスラエルのサイバーセキュリティー企業と連携しているサイバージムジャパン(東京都)のノウハウを活用する。経営層や企業のセキュリティー部門、一般社員向けなど、階層別に幅広いプログラムを用意。なかでも、サイバー攻撃を疑似体験できる講座が目玉の一つで、データを暗号化するランサムウェアをリアルタイムで検出し、分析手法を学べる内容などを想定している。

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