資産形成の備忘メモ ~CFD取引活用の私見①〜

過去の記事は全て中長期的に株式・債権などを保有することを前提とした内容になっていました。こちらの記事では長期保有(=ロング)から外れた短期・中期的な金融資産ヘッジの方法についてまとめていきます。

これまでの振り返り

以前の記事で書いた通り、指数連動の投資信託や米国株式・ETF購入に主眼をおいた資産形成にを前提にしており、実際にその前提で私は資産形成を行っています。具体的には、積立NISAを使うときには、eMAXIS SLIMシリーズを使うことなどが良いだろう等についても記載しておりました。

これらの考えは、あくまで長期保有および複利による資産形成を前提にしていました。これには一つの欠点があります。それは「買い」から入っているので、確実に下げ局面でマイナスになるということです。
 当然のことであり、「それは、そうですね」と思われるかと思いますが、実際に下げ局面に直面したときに人間は動揺して、非論理的な行動に出ます。
 一時的な下げ局面であったとしても、5年・10年単位で考えれば、年利3%~7%で運用ができる資産を持っているにも関わらず、個人も含めて狼狽売りが行われていることを見ると、必ずしも「買い」だけを行っている資産ポジションに関するリスクを理論的に認識されている方は限定的では無いかと考えています。

CFD取引活用に関して

「買い」ポジションによって形成される中長期的な金融資産に関して、下落局面に対してヘッジできる手法は無いのでしょうか?

一つあるとすれば、CFD取引を活用した短期トレードにて売りポジションを活用する手段になります。定期的に「買い」ポジションを積み立てている前提であれば、相場観にある程度の自身があれば「売り」を短期的におこなうことは戦略の一つになります。

もちろん、常に売りポジションを建てる必要はありません。株式・投資信託・債権などを定期的に購入することで、買いポジションを長期的に積み上げていく方針に変更はないです。ただし、昨年の相場のように、市場全体が数日・数週間かけて大きく下がることが予想できる局面であれば、自分が保有している資産の含み損の拡大を防ぐ意味で、「売り」を活用してヘッジができます。

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このオペレーションのイメージを書いた図をUPしています。このように、短期的な大きな下落局面でダメージ(精神的なダメージを含めて)を避けるために売りヘッジを活用します。

ここで、「売り」ヘッジを行うときの留意点があります。それは、利益および損失のいずれのケースになっても、短期間で売りポジションに伴う損益を確定させることです。

特に予想に反したときのオペレーション(=損切り)は非常に大事です。売りから入るポジションの損失は青天井であるということを聞いた人も多いかと思います。そのとおりでして、市場全体が予想に反して強い上昇を続けた場合、売りポジションによる損失は延々と上昇します。つまり、損失予想額が不明になります。これを避けるために逆指値などの手法がありますが、これについては別記事で記載していきます。

今回の記事ではCFD取引を使用する背景について、概念をメインに説明しました。次回は、そもそもCFDとは何か?という点から解説していきます。


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