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資産形成の備忘メモ ~CFD取引活用の私見②〜

前回の記事では、継続的に投資信託や株式などの金融資産を購入している前提で、金融市場全体が下落局面のタイミングにおいて、売りヘッジとしてCFD取引を利用する有用性を記載しました。

前回の記事では概念的にCFD取引の有効性を記載していたので、こちらの記事ではCFD取引が何であるようのか?他取引と比較して何が違うのか?についてまとめていきます。

CFD取引とは?

CFDは、『Contract for difference』 の略になりまして、日本語にすると「差金決済取引」です。差金決済取引は「買いポジションおよび売りポジションの差額だけやり取りする」取引のことで、利益が出たら利益分を受取、損失が出たら損失を支払う形で取引をします。

このCFD取引の対象は、株価指数・原油・金などのコモディティー要素が強いものだけでなく、日本株および外国株などの個社ベースにCFD取引を実行することもできます(※証券会社によって提供しているサービスは変わる)。

証券会社によって何をCFD取引として取引できるのか?という点が異なるので、たくさんの種類でCFD取引を経験してみたいなどがあれば、現在使用している証券口座にこだわらず、新規口座開設などを行うことをオススメします。

取扱い数が多い証券会社は下記の通りです。

・IG証券
・One Tap Buy
・サクソバンク証券
・インタラクティブ・ブローカーズ(日本国内口座)

他にも、GMO・楽天・SBIなどでもCFD取引は可能ですが、株価指数および代表的なコモディティー商品(金・原油など)の指数などに限られているケースが多いです。

CFD:レバレッジについて

信用取引などと同様にCFDでも少ない資金で大きな取引ができるレバレッジを行うことが可能です。

目安としては、CFD取引口座に100万円を納めているのであれば、日経平均と連動するCFD商品について、3000万円相当のポジションを取ることができます(※こちらの数値はあくまで目安です。証券会社および取扱商品によって異なります。)。

CFD:買いと売りの違い

現物の株を売買していることと同じように配当および金利の支払いが発生します。このとき、「買い」から入ったときと「売り」から入ったときで、それぞれ発生する費用(もしくは受け取れる金利)が異なります。

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買いポジションの場合、証券会社が代理人として指数相当の株式等を裏側で実際に取引しているので、それにかかる費用として金利の支払いが必要になります。その一方で権利付最終日まで保有していれば、配当相当額が受け取れる形になります(※売りポジションは、買いポジションと逆の考え方)

個別株のCFD取引を行っていた場合、CFD上での買いポジションがあるからといって株主優待は受け取れない点には注意が必要です。個別銘柄の株主優待まで含めて興味があるのであれば、個別銘柄の現物の株式を保有することが必要になります。

CFD:証券会社におけるオペレーション

指数を売買するという行為をサクッと聞き流してしまうのですが、『株であれば、売買が成立するのか否かという点で実際に取引が成立するかが決まる。一方で指数の売買を成立させるCFD取引において、証券会社はどのようなオペレーションをしているのか?』という疑問がでたので、簡単に調べて見ました。こちらは完全に薀蓄になります。

証券会社は私達から注文を受けると、リスクをヘッジするために、そのオーダーを海外の証券会社などにつないでいるようです。これをカバー取引といいます。

各証券会社によってCFD取引に連動する現物の取引を行っているのか?という点は異なるようですが、FX取引でも似たようなオペレーションをしているとのことです。

CFD取引・先物取引の違い

一見すると同じように見えるCFDと取引についてまとめました。そもそも、取り扱っている商品が全く異なります。先物取引では、あくまで現物を取り扱っています。個人投資家のオペレーションの中では、反対売買でポジションを清算するケースがほとんどなので意識されることが少ないですが、この点が大きく異なります。

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それ以外の違いといえば、取引期限が設定されていないことになります。先物取引では”限月”が定義されており、取引開始日および取引最終日が決まっています。一方で、指数をベースにしているCFDでは取引の期限が無いです(うっかり、納会日を迎えてしまうことも無いので、CFD取引を活用することで良いかと考えています)

まとめ

今回はCFD取引に関して基本的なことをまとめて行きました。次の記事では具体的にどのような銘柄を買っている場合に、CFD取引(売りヘッジ)が有効であるのか?そして、そのときに気をつけるべきことは何か?を考えていきます。

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