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ハロウィーン緩和から5年――様変わりの“熱気”

ハロウィーン盛り上がってますか?
って言っても、僕ら子どものころ、この風習は日本にはなかった感じなので、なんか他人事というか、外国人が盛り上がる祭りに思えるんですよね――。

それはさておき、今日10月31日は日銀金融政策決定会合の2日目。展望リポート発表と黒田東彦総裁会見でした。大方の予想通り政策変更はなく、フォワードガイダンス(政策金利の先行き指針)を修正。ちなみに「少なくとも2020年春ごろまで」としていた現在の金利政策を「物価安定の目標に向けたモメンタムが損なわれるおそれに注意が必要な間」続けるとしました――。

ちょっとうちの高校生には説明しにくい。あと、外国人は理解してくれるんだろうか。真面目に言えば、限られた政策手段を有効な時に有効に使うために、必要に迫られているとき以外はコミュニケーションで市場と渡り合う――。というのが現状でしょうか。

“ハロウィーン緩和”といえば5年前。2014年10月31日。サプライズのバズーカ2で、日経平均株価は一時875円も跳ね上がりました。あのころを思い返すと、会合2日目の昼ごろは、政策決定の結果が出るのが少し遅くなるだけで,ざわざわしたものです。実際に株価指数先物とか為替相場とかが動いてましたね。それほどまでに市場が金融政策に神経質になるのもどうかと感じていましたが、最近は最近で熱気がなさ過ぎな気もします。端的に言って、会見の時の記者席に空席がちらほら。外国人記者の姿もだいぶ見かけなくなりました。まあ、言えば、注目度が下がっている、大きな動きは今は日銀からはないとみられているのだと思います。

別にそれ自体が悪いこととは思いません。ですが、異次元緩和で拡大してきた国債、金利、ETFなどの“風呂敷”をいつかはたたまなければいけない。出口を模索しなければならないはず。そういう状態に今いるにしては、何だか社会がそれに慣れきってしまって緊張感みたいなものがないことは気掛かりです。

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