2020年マーケット大予測と注目銘柄!

年末が押し迫り、来年の経済とマーケットに関して様々な予想が飛び交います。日経CNBCでは12月23日(月)、「きょうは丸ごと2020年マーケット大予測」ということで、朝から夜まで様々なゲストをお招きしたり、コメンテーター、レギュラーゲスト陣の予想を披露しました。詳しくはHPをご覧いただくとして、どうも僕はこの中では、結構強気派に位置付けられるようです。

日経平均株価の高値は2万7500円(10月ころ)、安値は2万円(1-3月ころ)としました。ざっくり2019年末を2万4000円で年末を迎えたとして、高値まで15%程度の上昇はあってもおかしくない――と考えました。世界景気が循環的回復過程にあることを前提にすれば、年度後半に向けて収益回復基調への自信が深まるでしょう。15%の株価上昇のうち、敢えて言えばざっくり半分が利益成長、残りの半分が弱気からの回復(≒PERの上昇)くらいな感覚です。

ただし、ボラティリティは大きいとみます。例えば、年度末特有の需給悪に、米中問題の再燃や中東、東アジアなどの地政学リスクが重なれば、思わぬ下落はあり得ると考えています。

注目の3銘柄(orセクター)は以下の通り。
・信越化学工業  (4063)
・オリックス   (8591)
・VALUENEX(4422)

ちなみに1年前は信越化学工業、インフラファンド、マネーフォワードを挙げました。前回からの変化でご説明しましょう。

信越化学は昨年に続いて。循環的景気回復局面を前提とすれば、シリコンウエハー、塩ビ、シリコーン樹脂など、全くビジネスモデルの違う分野で世界トップクラスの事業を持つ信越化学は“強い企業”です。強いて言えば12月下旬現在、上場来の高値圏で、割安とは言いにくいと思います。オリックスは独特の嗅覚とバランス感覚を備えた投資会社と考えています。事業内容が分散されており、現在の4%台の配当利回りは魅力です。加えてふるさと気分で選べる株主優待も人気。カジノを含む統合型リゾート(IR)には大きなビジネスチャンスがあり、アップサイドのポテンシャルが十分にあると考えます。J-REITやインフラファンドは、配当利回りの魅力、その安定性に注目したものですが、高値圏で推移してきただけに、値動きは若干荒くなる可能性があると思います。配当利回り面からは、十分今でも魅力があります。値動きに目を奪われすぎないように気を付けた方がよいかもしれません。VALUENEXは、特許情報などのビッグデータをもとに、情報を可視化するといった技術を持つデータ解析・コンサルティングのベンチャーで、日本にとどまらない突き抜けた可能性を持っていると感じます。ポートフォリオで考えるなら、一つはベンチャーを入れておくのがよいかと。昨年挙げたマネーフォワード(3394)にも、もちろん引き続き注目しています。

言い訳めきますが、こうした予測、特にマーケットに関する予測というのはどうしたって“当たらぬも八卦”みたいなところがあります。それなのになぜいろいろと聞いたり、自分でも考えたりするのか――。その時に分かっている状況を踏まえたうえで、自分はこう考えたというプロセスみたいなものに意味があると思います。

さて、予測を発信した後は、決してそれにとらわれることなく、こだわることなく、日々のマーケットと向き合います。簡単なことではないですが……。

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