TPPやRCEP…経済用語を解説!
ヨロブン アニョハセヨ!日韓のすゝめです^^
先月11月15日、日中韓とオーストラリア、ニュージーランド、東南アジア諸国連合のインドを除く15カ国はRCEP発足に向け、協定に署名しましたね!
発行されれば、世界人口の約3割、国内総生産(GDP)の約3割を占める巨大な経済圏ができます。
そしてこれは、日中韓の3カ国間にとって初めての自由貿易協定になります。
ところで、今回のRCEPやTPPにFTA…
「ニュースではよく耳にするけれど、改めて聞かれるとうまく答えられない!」と感じてしまう学生も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、よくニュースに出てくる経済用語を簡単にまとめていきたいと思います!
この記事を読むと、、
#ニュースの経済用語がわかる
#最近の経済ニュースが理解しやすくなる
それでは参りましょう!
経済連携協定(EPA:Economic Partnership Agreement)
特定の二国間又は複数国家間で、域内の貿易・投資の自由化・円滑化を促進し、水際及び国内の規制の撤廃や各種経済制度の調和等、幅広い経済関係の強化を目的とする協定。
①「輸出入にかかる関税」を撤廃・削減する。
②「サービス業を行う際の規制」を緩和・撤廃する。
③「投資環境の整備」を行う。
④ビジネス環境の整備を協議する
経済産業省『EPAとは?』 https://www.meti.go.jp/policy/trade_policy/epa/about/
自由貿易協定(FTA:ree Trade Agreement)
特定の国や地域の間で、物品の関税やサービス貿易の障壁等を削減・撤廃することを目的とする協定。経済連携協定の主要な内容のひとつです。
日本のEPA・FTAの現状(2020年11月):
発効済・署名済▶21
シンガポール、メキシコ、マレーシア、チリ、タイ、インドネシア、ブルネイ、ASEAN全体、フィリピン、スイス、ベトナム、インド、ペルー、オーストラリア、モンゴル、TPP12(署名済)、TPP11、日EU・EPA、米国、英国(署名済)、RCEP(署名済)
交渉中▶3
トルコ、コロンビア、日中韓
◯その他(交渉中断中)
GCC、韓国、カナダ
外務省『我が国の経済連携協定(EPA/FTA)等の取組』
https://www.mofa.go.jp/mofaj/gaiko/fta/index.html
では、EPAやFTAを結ぶと、どのような効果がえられるのでしょうか?
それは、経済上の貿易創造・市場拡大効果と貿易転換効果です。
自由貿易協定を結ぶと、一般的に関税が撤廃されることなどにより、域内国同士での貿易を増加させます。(貿易創造・市場拡大効果)
しかしながらその一方で、域外の第三国との貿易を減少させてしまう恐れもあります。(貿易転換効果)
協定国にとっては、メリットがあると判断し自由貿易協定に参加しますが、それが第三国にとっては経済的にマイナスに転じる可能性もあるという意味から、GATTの無差別主義に反しているともいえます。
環太平洋パートナーシップに関する包括的及び先進的な協定(TPP11:Trans-Pacific Partnership Agreement)
日本経済新聞のYouTubeにて、わかりやすく解説されていました! https://youtu.be/oqBY_qqsUeM
TPP協定は、アジア太平洋地域において、モノの関税だけでなく、サービス、投資の自由化を進め、さらには知的財産、金融サービス、電子商取引、国有企業の規律など、幅広い分野で21世紀型のルールを構築する経済連携協定です。
https://www.kantei.go.jp/jp/headline/tpp2015.html
首相官邸ホームページ『TPP(環太平洋パートナーシップ)協定』
TPP11参加国:
オーストラリア、ブルネイ、カナダ、チリ、日本、マレーシア、メキシコ、ニュージーランド、ペルー、シンガポール、ベトナム
米国は、トランプ政権下の2017年1月に離脱しましたが、
バイデン氏は高い関税をかけることに否定的なため、近々TPPへの復帰を試みるのではないでしょうか。
地域的包括的経済連携(RCEP:Regional Comprehensive Economic Partnership)
地域の貿易・投資の促進及びサプライチェーンの効率化に向けて、市場アクセスを改善し、
発展段階や制度の異なる多様な国々の間で知的財産、電子商取引等の幅広い分野のルールを整備する。
外務省、財務省、農林水産省、経済産業省『地域的な包括的経済連携(RCEP)協定への署名』 https://www.mofa.go.jp/mofaj/files/000231134.pdf
RCEPは簡単にまとめると、先に述べたFTAのアジア地域における多国間バージョンです。そして、アジア太平洋地域での自由貿易圏の構築を目指しています。
このように複数の国の間で交わされるFTAを、メガFTAとも呼ばれています。
RCEPの参加国:
ASEAN10か国(ブルネイ、カンボジア、インドネシア、ラオス、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、シンガポール、タイ、ベトナム)、
日本、中国、韓国、豪州、ニュージーランド
インドには復帰を働きかけましたが、本年の署名に参加しませんでした。
RCEPは、世界のGDP・人口・貿易総額の約3割を占める巨大な経済連携協定となります。
特に、日本は中国・韓国と2国間のEPA/FTAを交わしていないため、RCEPに3国共に加盟したことで、今後の貿易の動きにも注目です!
詳しくはこちらのnote記事もクリック!https://note.com/nikkannosusume/n/n553f83cd9dda
図解で整理しよう!
外務省『外交青書 2020』 2 自由で開かれた国際経済システムを強化するためのルール作りより
まとめ
簡単にではありましたが、ざっと用語の意味をまとめました!
アルファベットで表記されても、
「昔習ったけど、どういう意味だったっけ!?」となる学生も多いのではないでしょうか…?
意味を理解したうえで改めてニュースを見てみると、
米中の対立構造が垣間見れたり、身近にある輸入された生産品がどのようにここまで来たのか気付けたり、、
新たな発見があるかも…?
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