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癌で良かった?

長年の知り合いからLINEが来ました。
何十年ぶりの会話。

10年以上も音信不通でしたから、それまでの歩んできた道は、それぞれ話せば長ーい、となるところですが、おたがい似た者同士。重い過去であってもそうならない二人です。

先日まで入院していたそうで、それまでは毎日ロキソニンが手放せない毎日だったそうです。痛みに耐えて仕事に行く姿を息子さんたちはきっと不安な思いで見ていたのでしょう。

今はそれぞれ独立して家族もできたようです。
原因が分からず体の不調に耐えた。彼女も女手一つで子育てをしてきて受け継いだ仕事もあり今自分が倒れるわけにはいかない!と言うより病院に行ってる場合じゃない。

何か病名を知らされて入院となったらそれこそ大変!この思いは私も同じでした。健康診断にも行かなかったのは、わざわざ悪いところを見つけてもらったら困るんです。ということです。

彼女もそろそろ自分のことを考える年代になって、ロキソニンも効かなくなったなんて。
子どもたちも心配して大病院に行ったところ即入院だったそうです。
いろいろ検査して見つかったのは大腸がん。

それを付き添ってきた娘が医師から聞かされたそうです。
本人よりも落ち込んでいるかと思っていたらなんと「癌が見つかって良かった!」

いつもどうしてこんなに痛そうにしているんだろうとか苦しんでも頑張っている母親を見るのがつらかったと言われたそうです。

それを聞いてなんだかホッとしたというのが正直な気持ちだったそうです。
この病気を治すことに集中しよう!

なんとそれから前向きな彼女はますます前向き!になって、私とLINE電話で話すまでになったそうです。

病は気からと言いますが、気力だけでいけるのも限界があります。
私も含めてそんな人はそれが普通でした。が、体がついて行かなくなる日が来るということをすっかり忘れています。

よく言う身を粉にして子育てに生活のためにまい進してきた女性は強いですが無謀です。

お互いこれから最後のステージに踏み込んでいくのでしょう。それは未だ何十年あるのかないのかはわかりませんが、体に不調が現れても今までよく頑張ってくれた体に感謝するのみかもしれません。

「春には温泉にでも行こう!」となり、また新たなお付き合いの始まりとなりました。

苦しいのは自分だけではないこと。それぞれに噛み応えのある人生を歩んでいるようです。

連休初日、まだ小雨の残る朝になりました。
昨日遅くまで話した彼女はある意味、戦友?かもしれません。

今日もいい日にしましょう!


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