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ニケと歩けば cinquante-et-un

オリンピックは金メダルラッシュ、感激の涙、悔し涙。久しぶりに沢山の涙を見ました。選手のこみ上げる思いは私が想像する以上に五年間の自分との戦いを思い出すのでしょう。勝っても負けてもキラキラと輝いて見えます。

室内の熱戦の向こうは真っ盛りの夏。それを跳ね返す勢いで蝉が鳴いています。長年地中で過ごしやっと地上に出ることができたのもつかの間、短い寿命でできる唯一の子孫を残すためのメスへのアピールだそうです。

毎年ぼこぼこと地面に穴をあけて、その生きる逞しさを見せてくれていますが、その数も年ごとに少なくなっているようです。

抜け殻を行進しているように並べて帰って行った孫たちは、今年も帰省をあきらめました。

公園では、スズメについばまれたものや、大きな網に呑まれたものもいて哀れです。

道路に落ちてもがく大きなアブラゼミをひっくり返して、傍の木に戻すことぐらいしかできないのがちょっぴり残念ですが、きっと来年に残した子供たちが、朝早く目覚まし代わりになってくれることを楽しみにすることにします。ニケのハアハアが水を欲しています。今日も暑くなりそうです。

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