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【ブックレビュー】HELLO WORLD

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 展開が2転3転しワクワクが止まらない作品でした。本書の冒頭はよくある展開のように思えましたが、中盤以降の展開は全く予想できないものでした。


 大きな謎解き要素もありましたが、小さな伏線もたくさんあり楽しめました。個人的に好きなシーンとして主人公とヒロインの会話で好きな小説について教えあい、主人公はSF、ヒロインは冒険小説が好きと語ります。そして本書はその二つの要素を兼ね備えたものになっているという粋な計らいがとられていました。





以下ネタバレ含みます。
 
 
 私が本書の中で一番好きなシーンは何事も自分では決められない主人公が苦難を乗り越えた先に「僕」がやりたいことが決められます。しかし、その「僕」がやりたいことは「俺」の指示だったというやりとりはシンプルでありながら奥深いものに感じました。


 やはり本作の醍醐味は2人の自分の掛け合いだと思います。未来の自分を先生と呼び、先生は過去の劣っている自分が成長し、先生である今の自分を超えていくそんな熱い展開を披露してもらいとても嬉しく思っています。

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