見出し画像

英語には敬語がないというのは本当なのか?

英語に関するよくある勘違いは、「英語には敬語が存在しない」ということです。
日本語とはいくつか異なる点がありますが、英語にも敬語はあります。

今回は、英語としての敬語について、解説していきます。


教科書で習う英語がそもそも丁寧な英語

私たちが英語を学ぶ時に習う英語は、それ自体が丁寧な言い方です。
友達同士ではもっと砕けた言い方になります。

例えば、”How are you?"という英語は誰しも聞いたことがあると思いますが、
これをもっと砕けた感じで言うと”What`s up?”です。

さらに、これをもっとフランクな言い方にすると”Sup?"となります。
これは、友達に「よう!」と言っているのと同じようなものです。

砕けた言葉は主に親しい間柄のみで用いられ、ビジネスシーンなどのフォーマルな場面や、目上の人との会話などでは教科書通りの英語を使うことが求められます。

目上の人の名前を呼ぶときにはMr. Ms. をつける

目上の人の名前を呼ぶときは性の前にMr. Ms. などをつけます。
女性に対しては、以前は既婚者に”Mrs.”、未婚であれば”Miss”をつけていましたが、現在では結婚の有無に関わらず「Ms.」を付けることが一般的になっています。

英語圏では、目上の方にもこのような敬称をつけずに呼ぶ場面もよくみますよね。

例えば、学校の教師や教授の方々が「名前で呼んでくれていいよ!」と言ってくれた場合には、むしろ名前で呼ぶようにしないと失礼に当たります。
距離感を緩和して少しでも対等な関係を築こうとしてくれている証拠です。

このように目上の方に敬称をつけずに名前を呼ぶことがありますが、これはあくまでも目上の方が許可してくださった場合のみです。

人によっては、ちゃんとMr. Ms. をつけて名前を呼ぶようにと指示されることもあります。あくまでも目上の方がどのような関係を築きたいと思っているかで決まるめ、安易に呼び捨てなどにはしないようにしましょう。

頼み事をする時の敬語の使い分け

上の二つでは、敬語が必要なシーンでの話し方の違いをお伝えしましたが、英語としての敬語には特徴的なことが一つあります。
それは、人に頼み事をするときに、その頼み事自体の負担の大きさによって丁寧な言葉を使い分けるということです。

人にお願い事をすることは日常のあらゆる場面であります。
①すぐに実行可能で尚且つ手間もかからないこと
・Can you〜?
・Will you〜?
例:Can you take a solt?
意味:塩をとってくれない?

②少し手間がかかる頼み事
・Could you〜?
・Would you〜?
例:Could you do me a favor?
意味:お願い事を聞いてくれませんか?

また、頼み事をするときは疑問形で聞くことも大事です。
Please~. と言う言い方もできるのですが、これだと命令のように聞こえ、断ると言う選択肢がないように感じさせてしまい、失礼だと感じる方もいます。

まとめ

今回は、英語での敬語の使い方をお伝えしました。
私の周りでも、たまに英語には敬語がないとおっしゃる方もいますが、そんなことはありません。距離感を縮めるために、目上の方からわざと対等に接するようにと言ってくれることもありますが、基本的には丁寧な英語で接することで信頼を勝ち取れるのは日本と同じです。

英語のネイティブスピーカーの方々と接する時、このことを意識してコミュニケーションを取ると、よりスムーズに関係性構築ができると思います。

今回の記事が皆さんの役に立てれば嬉しいです。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?