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おばあちゃんがつくってくれた紫色の帽子

ニジノ絵本屋

絵本『ビーズのおともだち』ができるまで_番外編

このエピソードはわかちゃんのお母さんにお話を聞きました。この回は、絵本『ビーズのおともだち』の主人公がかぶっている、この紫の帽子のお話です。

絵本『ビーズのおともだち』のワンシーン

　わかが病気で入院生活を始めたのは、４歳のときです。幼稚園のお友達は会えなくなるし、家族と離れての生活で、一人で寝るのが寂しい。そんな毎日、相手をしてくれるのは、医療スタッフの方々です。看護師さんは、お着替えを手伝ってくれます。

「これ可愛いお洋服だね！」

「おばあちゃんが、つくってくれたんだ。おきにいりなの♡」

　口下手なわかにとって、おばあちゃん手作りのオシャレな洋服（パジャマ）は、大切なコミュニケーション手段でした。

おばあちゃんは、わかちゃんの描いたスカートを・・・
魔法のように本物のおしゃれなスカートにしてくれるのです！

　なかでも、抗がん剤治療の副作用の影響で、帽子のオシャレは欠かせません。治療をがんばってビーズをたくさんもらっていた５歳のころ、わかのトレードマークは、紫の帽子でした。もちろん、おばあちゃんの手作りです。

おばあちゃんの手作りの帽子

「このいろがいい！」とリクエストしたのが紫色でした。当時のわかは、この色に「癒しや優しさ」を感じていたのかもしれません。

　11歳になって絵本を作った際、わかは迷わず主人公に紫の帽子を着せました。ビーズとともに、治療をがんばった証だと思っています。

絵本『ビーズのおともだち』の表紙

▼試し読みができる、絵本『ビーズのおともだち』公式サイト

▼2022年7月23日_朝日小学生新聞に掲載されました。

▼2022年6月25日_朝日新聞に掲載されました。

▼2022年こどもの日に『ビーズのおともだち』が産経新聞に掲載されました。

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