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先日、オーケストラの演奏会に出演しました。
指揮は、東京藝大(芸術の東京大学)の指揮科を卒業し、プロとして活躍されている方です。
指揮者は、ステージで唯一音を出さずに音楽を創り出す職人です。

合奏練習や、当日の本番の様子を見ていて
「指揮者=授業者」
という関係が見えてきたのでまとめてみたいと思います。

①「指揮棒」と「問いかけ」


指揮者は、当然のように指揮を振って奏者が演奏しはじめ、音楽がスタートします。そして、指揮者が指揮を大きく振れば、大きな音が出るし、小さく振れば小さな音が出ます。しかし、時にはよからぬ奏者がいる時には、合図を出してその暴走をいさめます。大きすぎる音に対しては、手のひらを奏者に向けて、「音を小さく」と発信し、音楽をまとめていきます。

授業者は、学習問題を子ども達に問いかけ、学びがスタートします。
そして、問いかけに対して子どもたちは、様々な発信をしてきます。正解を言う子もいれば、そうでない子も。または、途中までは考えて止まってしまう子も。そんな道がそれそうな時には、補助発問を出して、望ましいレールに子どもたちを誘います。

②表情


指揮者は、悲しげな旋律、力強い旋律、繊細な旋律、歓喜の旋律、旋律に合わせて多くの顔を持っています。特に、作曲者の背景を知ることで、曲に込められた思い(歌には失恋ソング多めなので、悲しい表情は必須)を背負い、奏者に伝えます。そして、音楽に心が通います。

授業者(指導者)は、役者であれど、喜怒哀楽の感情を使い分けていくことが必要です。特に、感情的になることなく、その場に適した感情を子どもたちに伝えます。そして、学びがより深まっていきます。

③決めるのは指揮者や授業者


曲をどのように演奏するかは、指揮者にかかっています。
ベートーヴェンの「運命」聴き比べなんかが面白いかと思います。
一番最後の方は、すんごく速いです。

また、授業をどのように進めるかは、授業者にかかっていると思います。
授業者で、同じ指導案でも、全く違う授業展開になることは想像に難しくないかと。

④されど、表現者は・・・


曲を決めるのは、指揮者ですが、奏でるのは奏者
授業を進めるのは、授業者ですが、学ぶのは学習者

いかに、表現者の心をつかみ、共に曲を作り上げたり、授業をよりよいくしていくかは、指揮者や授業者の永遠の課題なのかなと思いました。

的外れな内容かもしれませんが、徒然なるままに書いてみました。


しんちゃん@三浦真司

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