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「子どもの思いを大切にしよう」と思っていた時、和田アキ子著「大人のしかり方」を読んで
「叱ることは、相手を思うがゆえ」
その理論を一冊つきとおしている本です。
つまりそれは、和田アキ子さんの生き方でもあると思います。
身の回りの人を大切にしよう、そのためには、伝えるべきことは伝える、という本です。
現代の流れに物申す
「自主性を大事に」「子どもはほめて伸ばそう」といつからか、いわれるようになりました。けれど、小さな子供たちが伸び伸び、自主的に行動したら、えらいことになります。マナーも人の迷惑も関係ない。そんな子は、大人が叱らなければなりません。
の一言、まずは子どもの思いを大切にしよう、と自分でそればかり思ってやってきました
和田アキ子さんは、この考え方をさん小気味よく一蹴してくれました
「子どもたちが自主的にしたら、えらいことになります。」
という一言に思わず、ふっと笑いが出ました
そうなのです。自主的の意味を取り違えてはいけないのです
まっすぐ上に伸びるように、本来子供の持っている素直さを補助することが教育
横に伸びようとしていたら、きちっと方向修正をする
その役目は、大人の役目なのだと思います
怖い人
美空ひばりと出会った時は緊張した。存在そのものが大きい人、その場にいるだけで、周囲の人間の身がすくむような人、そんな人は、芸能界から少なくなりました。いわゆる、怖い人です。まあ、昔でいうところの、地震、雷、火事、おやじですね。この人に何を言われてもしょうがない、全面降伏みたいな人。何か絶対的な存在感のある人。
自分自身、怖い人に育てられてきたと思っています
「この人の前では、きっちりやらないと」
そんな思いが壁となり、自分自身が成長させてくれました
半面、自分自身がとにかく怖い大人になって後輩を指導していくべきか?というと、そうではないのです
自分を成長させて、『絶対的な存在感のある人』になればよい
そんな思いをすっきりさせてくれました
家庭のしつけ
大人になれば、箸の上げ下げまで注意してくれる人はいなくなる。だからこそ、子どものうちに、周囲の大人が、親が、徹底的に教え込むべきことなんです。
担任した学級の6割ほどの子が、箸を正しく持てない、というのも当たり前の時代が来ている気がします
私の妻は、箸を正しく持てないと、祖父に木の棒で手の甲をたたかれたそうです
その祖父が『絶対的な存在感のある人』だったのだと思います
保護者面談などで、箸を正しく持てない、という話をもちかけると、
「なかなか言うこと聞かなくてね」
と返ってきます
ここがポイントで、「徹底的に教え込むべきこと」と、「成長していくごとに身についていくこと」は違う、という境界線を大人がもっていることが大切だと思うのです
箸のもちかたや、正しい食事の仕方は「徹底的に教え込むべきこと」です
幼いうちに覚えておけば、そのあと一生役に立つスキルです
「あいさつ」もそうだと私は考えています
大人になって多くの教え子とお酒を飲んだ時に、私の指導で最も役立ったことは
「あいさつ」
と、ほぼ全員の子どもから返ってきました
他にも覚えていてほしいことはあるのにな…とか思いながらも、子供の中に残る指導と残らない指導があることを知りました
これを、子供任せにしてはいけません
反対に、「成長していくごとに身についていくこと」は、勉強の習慣だと思います
「今の自分をもっとよくしたい」というのは自主的な思いです
私の知り合いの社長さんは、「23歳で初めて勉強した」そうです
会社で資格を取る必要があったから、必死に勉強した、と言っていました
「何に興味をもって自分から学びたいと思うのか」ということに関しては、10年後、20年後まで先を見通して、ゆとりをもって子どもを見ていくべきかもしれません
和田アキ子でも泣いてきた
挫折ともいえない挫折に引っかかってあきらめているようでは、誰も相手にしてくれない。私もいじめられて、ばかにされて、たくさん泣いた。でも、人生、転んでからの方が、断然面白い。若い人たちに、必死に上を向いて生きていく大切さを教えてあげたい。
この一言、本当に勇気づけられました
あれだけ、みんなにでかい、大きい、男みたい、といじられている和田アキ子さん
若いころは、よく泣いていたそうです
でも、そこから立ち上がった方が「断然、面白い和田アキ子」になっていると思います
私たちも、転んでからの人生を楽しめるたくましさを学ばなければならない
必死に上を向く教師からは、子供たちも多くのことを学んでくれるはずです
そして、心が通いながら、どこか『絶対的な存在感のある人』になりたいものだと思います
三浦健太朗
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