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子どもとつながるマジックワード「ななめの関係で」

適応指導教室にて


大学生の時、適応指導教室に定期的に行っていた
そこで、中学校不登校の子供たちに、教員としてではなく、大学生として勉強を教える
一人一人、ちょっとずつ学校にいけない事情を抱えている
発達障害、友達との関係構築など
私たちは目の前にいる一人一人の中学生として接する
年齢が近いし、指導的な立場でもない
だからこそ、親近感をもって接してくれる
あだ名をつけてくれることもあるし、簡単な冗談も言ってくれる
お兄さん、お姉さんみたいな感じなのである
大学の先生はこの関係を
「ななめの関係」
とよび、子供の心にゆとりを生み、本音を引き出すために重要な存在だと教えてくれた


ちょうどよい「ななめ」


ななめはななめでも、私たち大学生のもつ「角度」は一人一人が違っていた
いつでも笑顔で明るい美人の女子大生Aさん
彼女の人間力で中学生をあこがれという力でひきつけた
90度が教師的なかかわりだとしたら、70度といったところか
仲良くなれる、というよりは、中学生に仲良くなりたくてしょうがない気持ちにさせていた
結果、しつこくせがまれ、メールアドレスを交換
ある女の子と生死に関わるほど深刻な相談をされ、困っていた
反対に、自分は子どもたちと仲良くなろうとして積極的にかかわった
結果、子どもたちには軽く見られるようになった
自分の感覚的に25度くらい
こうなるとあまり相手にもされなかった
理想的ななめ「45度」はどんな大学生か?
それは、ちょくちょく適応指導教室を欠席する大学生B君
ちょっとぽっちゃり
見た目、かわいい
はっきりいって、小太りで腹もだらしない
でも、明るくて人を大切にするには才能にはずばぬけている
中学生が寄ってくるが、適度な距離感で楽しんで友達みたいに接している
ちょっとまねできそうもないちょうどよい感じなのだ


人から愛されるコツ「隙(すき)」


隙(すき)がある人は、愛されるという
ちょっと失敗して、面倒見てあげないといけない、という気持ちにさせる人
親近感がわいてくるのである
北海道出身の私としては、大スター大泉洋がそのイメージに当たる
水曜どうでしょうでぐだめき、失敗を重ね、ダメな感じ全開で、みんなの人気者になった
自分たちが育てたスターみたいな感じなのである
隙(すき)のある人は、自分がだめなのをかくさない
見栄も張らない
失敗談を大声で笑いながら語り、ネタにする
私も、こうした隙(すき)のある人になりたいと思ったが、なかなかできない
見栄を張って、自分を大きく見せようとするくせがあるようである
まず、自分を分析して見栄を張りそうな瞬間に気づかなければならない
肩の力を抜いて、ダメな自分を愛そうかと思う
そうして、教師でも、子どもたちと「ななめの関係」を目指そうと思う
                           三浦健太朗

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