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小説『地獄の王』

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ホームページで公開しているSFファンタジー小説です。 ホラーやアクションも入っています。
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#オリジナル

『はじめに』 と 『目次』

ご覧いただき、ありがとうございます。 小説についての注意事項などを記しました。 さらに、その下に読みたいページにすぐに移動できるように目次を設けています。 『はじめに』 1、この小説は、フィクションです。 2、この小説には、作者の意に反して(?)とてもたくさんの人や女神(神)とその部下(精霊)、鬼、ドラゴン、魔物などが登場します。また、史実や世間一般にいわれていることと異なる場合が所々あるかと思いますが、物語の設定上のこと、としてご了承ください。  わからなくなったら、こ

第5章、第二都市3ー運動場「第二都市が普通に生活できるまで」

 体育館から出てきた都市の人たちの間を抜って、市長と校長先生らしき人が出てきた。その場にいる全員の目が二人に注目する。市長が前に進み出て 「ありがとうございました。」と頭を下げた。  私が軽く頭を下げると、その場に居る人たち全員が頭を下げる。市長は頭を上げ 「えっと、それでですね…えーと…その転入するというのはどういった…えーと…」  後ろの生徒たちからクスクスと笑い声が聞こえてくる。見かねた隣の校長先生らしき人が 「市長、ここからは私が…」 「あーそうですね、えっと…こちら

第5章、第二都市2ー桜並木、運動場「空気が変わったわ。」

  窪地から道が続いている。 その両側には木が並木道のように立ち並んでいるが、どの木の葉も萎れ、所々黄色いしみが見え元気がない。道端の草や花も萎れ、同じ様に所々、茶色くなっている。  オフィーリアが周りを見渡し 「土の中の水がないんだわ。この下に通っている水が、あの窪地に流れていたと考えると、原因はこの先にあるようね。」 「この先は学校だけど…」と私はメモを見る。  マーズちゃんは私を見て  「降魔術のせいだと思うか?」  私は首を横に振り 「まだわからない。とりあえず

第4章、砂漠4ー(私だったら、そのお腹の中のモノがなにか、答えてあげられるよ。)

 私がメモを受け取るとサファロスが  「どうすんだよ?」  私は歩いてきた方向を指差し 「向こうに行くと、何があるの?」 「A地区。畑とか家畜を育てている。そこは獅子のようなゴリラのような体の大きいやつらがたくさん争ってて、住人達は洞窟に身を隠している。」 「わかった、じゃ、そのまま向こうへ」と私。 「そこへは、どれくらいありますの?」とオフィーリアが立ち上がり、服についた土を払い落とす。 「ん〜半日、かな?」とサファロスはアルテミスを見  アルテミスは、その方向を指差し 「

第4章、砂漠3ー「お互い部下を持つと、 大変よね。」

 私は体を後ろに倒し仰向けになり、きらめく銀河の星空を眺める(人の一生で終わるはずが長いこと、この星で止まっている。)と思うと同時に『帰りたい』という郷愁のような感情が湧いてきた。しばらくじっと星空を眺めていると、いつしか星空がアルテミスの目になっていた。   アルテミスが私の目を覗き込み 「お互い部下を持つと、大変よね。」 「犯人、わかったんだ。」 「ええ今は泳がせているの、ハップルとのつながりを見極めるために…会いたかったわ。」 「私も。」といって体を起こし「子供が行方不

第4章、砂漠2ー「そいつらは私や部下達を自分達と同じようにしたいと狙ってて…その方が私や部下達をコントロールできるから」

 さっそく私が 「じゃあね…マーズちゃんの部下って何人いるの?」  マーズちゃんは体を後ろに倒すと、両手を後ろの地面につけて体をそらし 「俺か? 俺は、1、2、3…4人だな、1番目が長い黒髪のトカレフ、それから二丁拳銃使いのリボルバーに、体の大きいランチャー、爆弾使いのニッカ、全部女だ。」 「みんな銃だけ? 刀は使わないの?」と私 「うん…第二都市のやつら、学校に全員集まってるな…追い詰められてんのかな?」とマーズちゃんがつぶやく。 「んー”追い詰められてる”ともいえるし、”

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第4章、砂漠1ー「俺のステージに来てたぜ、2、3ヶ月前だったかな」

 私の前には、真っ暗な闇が広がっている。(ここまで来れば、大丈夫かな?)  マーズちゃんが、ジャンパーの左右のポケットから先ほどたき火に使っていた木を5本取り出し火をつけて 「ほらよ。」  と私を含めた4人の女神に1本ずつ手渡した。  オフィーリアが、松明を手に私の横でうろうろしながら 「どこかに窪地はないかしら? 水を入れてお湯になったら、お風呂に入れますでしょ。」 「どうやって沸かすんだよ。」とマーズちゃん 「いいよ、明日には着かないと、みんなもたない。」と私はフードを

第3章、村と居酒屋3ー「私の子供! 子供を知りませんか?」

 フローラがウェイトレスのお姉さんを紹介する。  茶色い髪を後ろで一つにくくり、Tシャツにズボン、水色のエプロンを着た、見た目30代〜40代の女性が楽しそうな表情で 「ウェイトレス兼コックのケイトよ、みんなオムライス食べる?」  私達3人がうなづいたので、ケイトさんは調理場へと引っ込んだ。  男達が来て「みんな、お酒は、飲むかな?」 「ケイト! ジョッキ4杯、持ってきて!」  と調理場に向かって叫ぶ。  ケイトさんは調理場から顔を出すとにっこり笑ってうなづき、すぐに引っ込ん

第3章、村と居酒屋2ー「あの子たちを頼むわね。」

学校のパンフレットを見て  マーズちゃんが 「サファロスだったら、さっき、あの辺で会ったぜ。ていうか、向こうは気づかずに通り過ぎたけど・・バッカスのやつ、酒の出る鏡でも作ったのか?」 「たぶん・・・。」と私 「おそらく、お部屋で、毎日お酒を飲むつもりですわ。生徒たちは、みんな1つの建物で暮らしておりますの、ごらんになります?」  オフィーリアは、学校のパンフレットを私達の前に差し出した。  私はそれを受け取り、 「へえー。」と言いながらパンフレットを広げ、覗き込むマーズ

第3章、村と居酒屋1ー「本当の強さなんて、服なんか関係ないのにね。」

 私は地上に出るとすぐさま刀を出し、そこらじゅうで争ったりうごめいている亡者達を切りつけ始めた。血しぶきが上がり、私の顔や髪、服に赤い模様が広がっていく。  亡者達といっても人の形をしておらず、醜い心がそのまま体に現れ、イボが全身にあったり、皮膚の色が毒々しい緑色やピンク色だったり、ぬめっとしていたり、爬虫類よりもさらに気味の悪い姿となっている。  私はそれらをすべて一人残らず切りつけていった。なので、私の通った後には、亡者の死体が転がった血の海が広がっていく。亡者達が逃げよ