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小説『地獄の王』

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2023年4月の記事一覧

第7章、寮(食堂)2ー「3階の1番奥の突き当たりの部屋は行かないほうがいいわ、幽霊が出るから。」

エルザ、 スカーレット、 はるか  私より頭半分ほど背が高い、長い金髪の女生徒が声をかけてくる。  その後ろにはその女生徒より頭半分ほど背が高く、茶髪を2つにまとめておさげにしている細身の女の子と、金髪の女生徒より頭1つ分ほど背の低いちょっと小太りで、肩までの長さの少しカールした茶髪の女の子が立っていた。  市長さんが、慌てて申し訳ないといった表情で 「あーエルザ!・・すみません、娘です。」 「何?」と私 「私はエルザ、市長の娘よ。この子(背の高い)がスカーレット、この

第7章、寮(食堂)1ー 「銀河からってことになりますか?」

「亡者じゃない。」  人々が死体に駆け寄り 「寮母さんだ‼︎」 「マリーさん!?」 「由美! どうしてこんな所に?」 (あの子、由美っていうんだ!)死体に駆け寄る人たちを見ながら、私はイモ虫を真っ二つに割ってみる。副隊長にも 「真っ二つにしてみて。」  透明な体液以外、何も出てこない。肌色の肉がびっしりと詰まっている感じだ。所々から糸屑のような毛がたくさん出ている。 「これが死体の腕を食べたとでも?」と副隊長 「うん、でも違うみたい。(じゃ腕はどこに?)」  その横で次