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incipit保育園開園

4、5番2021年6月追記

1、2園目を作るにあたって

昨年1年間かけて、コンセプトから環境設定や人材育成など時間をかけて2園目作りを行った。

1園目

1園目は、自分が思う自分の感覚だけで作っていたように思う。

2園目を作るに辺り、まずは歴史から調べた。日本ではどんな教育がされて、どう移行してきたのか。そして現状は?今は?自分たちの会社の理想は?そんなことをとことん調べては対話して、また調べては対話してを繰り返し構築していく。

その中で、1園目は「第二のおうち」をテーマに作ったのだが考えていく中で、「ちょっと違うんじゃないのかな?」と感じるようになった。

「お家みたいな保育園」と言われて暖かい雰囲気で、人がたくさんいて家族団欒しているような映像が頭に浮かぶ人は今どのくらいいるのだろうか?

実際都市部での現状は、母と子で過ごす時間が多く、ワンオペだったり、核家族化が進み、両親以外の関わりの気薄だったりする。仕事と家事の両立で子どもたちはその間テレビやゲームを行い会話がない。

今あげた例は極端な例だが、その生活を送っている人たちが多い中、「お家のように」というのは難しいのではないかと考えた。なので、お家と保育園は教育の質が違う。私たち保育園は「出会い」と「学び」の場を提唱していこうと考えた。

この2園目を作る過程などは、今作成中なのでまた記事にしたいと思う。

2、名前、理念、方針、目標

2園目の名前は「incipit保育園(インキピット)」という聞きなれない名前をつけた。ラテン語で「〜の始まり」という意味で、私たちは「冒険の始まり」という意味で使っている。

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初めて親元を離れ、自分の人生で初めて一人で社会に出る場。自分の人生という冒険の始まりの場所がここであってほしいという意味合いでつけた。

理念「一人ひとりを主人公に」
方針「色々な体験」「心を動かす」「共に育つ」
目標「三つのごかん」
五感・・・視覚、嗅覚、聴覚、味覚、触覚
5感・・・喜び、悲しみ、驚き、恐怖、怒り
5関・・・子ども、保育士等、親、地域、行政

incipit 理念

発達に沿って、獲得してほしい経験や関わりなどから考えた。このベクトルに沿って子どもたち、保育士等、保護者の方々がやりとりしながらn幼児教育を進めていってくれることを楽しみにしている。

3、部屋の構成

今回環境は大きくメインは3つの部屋に分けた。

0歳児室

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1.2歳児室

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食堂

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この3つのメインの部屋、そして調理室や他の部屋も全てコンセプトを思って作らせていただいた。自分たちの思いを伝え、建築士がそれを踏まえ、より良い案を出しながら対話し作り上げられた環境。

各3つの部屋には3色の色が使われている。

この色は、保育園がある千葉県市川市の景観や特色からつけた色だ。

青:市川は川に挟まれている
黄色:保育園の目の前が銀杏並木
ピンク:野鳥の楽園という場所があり、そこに珍しいセイタカシギという鳥がくる。その色。

この色をただ塗るのではなく、日本の伝統色で塗ろうということになる。

青(勿忘草色):勿忘草の花言葉のように小規模0.1.2歳なので、卒園し    ても忘れないでの思いを込めて。
黄色(黄蘗色):染料の下地に使われる色ということで、人生の土台をここで作っていってほしいという願いを込めて。
ピンク(鴇色):トキが羽ばたく時に見せる風切り羽の色。人生の冒険の始まりを精一杯羽ばたいてほしいという願いを込めて

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他にも伝えたいことがたくさんあるが、また細かくまとめ上げたら記事にします。

株式会社にじいろキャンバスが運営する「にじのき保育園」「incipit保育園」両園ともよろしくお願い致します。

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開園前、人が入る前のこの時間は特別。

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たくさんのお花ありがとうございました。

4、incipit保育園のExperience Book

incipit保育園の1年間の作る過程を記載したExperience Bookが完成した。
今回の園の作成で、一番といって良いほど大切なポイントは、保育園の環境デザインの所から、事業者、建築士だけで決めるのではなく、「子どもたち」「保育者」「保護者」にも入ってもらって、色々な意見や決定をしてもらった。

3_incipit保育園

ぜひ最後まで読んでいただきたい内容になっている。


5、開園から1年がたち、2年目突入。

2021年6月10追記

開園して、まだ右往左往している。
だが、そこに子どもたちが思い切り笑い、思い切り泣いて、思い切り他者とぶつかっている姿を見ると嬉しく思う。

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職員自体も、まだ右往左往している。
でも最初から全部うまくいくわけがない。1園目もずっとうまくいっているわけではない。その中で、課題をもって、そこにいる人たちが、そこにいる子どもたちのために、どれだけ一緒に成長するために歩めるか。

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環境だけ整っていても意味がない。
環境は人が介入し、使ってこそ素敵な場所になる。

大人も子どもも生活の中で人との協働を経て、自立的成長ができる保育園になっていきたいと思う。

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