冥府魔道映画紹介365日‥2020年8月中旬
8月11日は中尾彬さんの誕生日。
おすすめ映画は『本陣殺人事件』(1975)です。監督は高林陽一。
金田一耕助が中尾彬さん。若き日の彼のエロキューションが微妙に渥美清さんに聞こえてビックリします。一般に知られる中尾さんの低音ボイスは、俳優として後から作りあげたものなのかと。
8月12日は、イアン・フレミングさんがお亡くなりになった日。
おすすめ映画は『007 スカイフォール』(2012)です。監督はサム・メンデス。
ユングのアーキタイプに「シャドウ」というのがありますが、ハビエル・バルデム演じるシルヴァもまさにこれ。主人公のネガならではの面白さがあるのです。
8月13日は「左利きの日」。
おすすめ映画は、トム・クルーズ、ニコール・キッドマンの左利き夫婦(当時)の『アイズ ワイド シャット』(1999)。監督はスタンリー・キューブリック。
実際の夫婦が性愛を描いた映画で夫婦役を演じ、それを世界中の人に見せるという、ワールドワイドな変態行為に驚愕します。
8月14日は、ドイツの劇作家ブレヒトの命日。
おすすめ映画は彼の『三文オペラ』の曲「マック・ザ・ナイフ」がフューチャーされる『悪の教典』(2012)。監督は三池崇史です。
主演の伊藤英明さんも、山田孝之さんも、面白いお芝居をしています。ただ外国のサイコパス仲間のくだりは、少し余計かも。
8月15日はベン・アフレックさんの誕生日。
おすすめ映画は『ゴーン・ガール』(2014)。監督はデヴィッド・フィンチャーです。
物語の本線が次々に変わっていく展開も楽しいのですが、アメリカの善意第一主義的(そんな言葉はないけれど)な風潮への強烈な批判もいい感じです。面倒な事態ですなぁ。
8月16日は「女子大生の日」。
おすすめ映画は『探偵物語』(1983)です。監督は根岸吉太郎。
お話自体は他愛もないように思えますが、松田優作も薬師丸ひろ子も魅力的に見える、不思議な映画。そこが根岸吉太郎監督の実力なのでしょうか。公開時は『時をかける少女』と同時上映でした。
8月17日になり、お盆休みも終了。
おすすめ映画は『死霊の盆踊り』(1965)です。監督はA.C.スティーヴン。
取ってつけたような物語の中で、トップレスの女性たちがバインバイン、ブルブルと激しく揺らせて踊る、それだけの映画。映画にとっての物語とは何か、後にはただ無情が残るのみなのです。
8月18日は吉川晃司さんの誕生日。
おすすめ映画は『すかんぴんウォーク』(1984)です。監督は大森一樹。
主人公の名は民川裕司。吉川晃司と重ねるスター映画。ところが山田辰夫さんが難しい役を好演&熱演したために、見終わると彼の方が印象に残る結果に。吉川さんデビュー作で、仕方ないのですが。
8月19日は「バイクの日」。
おすすめ映画は『彼のオートバイ、彼女の島』(1986)です。監督は大林宣彦。
若き竹内力さんの甘いマスクにビックリしますが、一番の見どころは温泉での原田貴和子さんのバレリーナ歩き。ラストの唐突な「不穏」は、大林監督の作家性ですね。
8月20日は司葉子さんの誕生日。
おすすめ映画は『獄門島』(1977)です。監督は市川崑。
佐分利信を始めとする3人の年配男性が司葉子さんをバックアップする。小津安二郎の『秋日和』(1960)と同じ構図なんですが、これは市川崑監督、たくらみましたね。
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8月下旬の映画紹介は、こちらに。
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