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忘れたくない閉じ込めた大切なもの

昨日は本当に泣きまくった

寂しいといって泣き
出会えた幸せに泣き
それぞれの顔を思い出しては泣き
泣いている自分が情けなくて泣いた

泣きながら寝た朝
窓から朝日が入り込み
泣きはらした目にささる

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不思議なくらい気持ちが軽い
ベットから起き上がり、
振り向くと、ハナコの笑顏の数々
仏壇を覗くと、ロイと顔を寄せてこちらを向いている母の笑顏

そうだね
今日は笑顏で一日すごせそう


前は向き始めた
行きたい方向も見え始めた
準備することや方法も考え始めた

なのに、1歩進んでは5歩くらい戻ってしまう
また1歩出そうとすると、よろけてしまう

泣くだけ泣いてみてわかった

時間が経つとともに
知らず知らずに、心にゲートを張っていた

忘れたくないことが逃げないように
いつまでも身近に感じていられるように
柵を張りめぐらして、閉じ込めようとしていた

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換気が悪くなった私の心が悲鳴をあげたんだと思う
 開けろー!
閉じ込めた大切な物たちが暴れてる

心のつっかえ棒を
涙で、一日中泣いて
その涙で流した


大切にしたかった
覚えておきたかった
匂いや声、感触や場所
全部開放した

心の中に閉じ込めるなんて出来なかったんだ
抱え込まなくても良かったものを
必死に死守した私は
ひどい肩こりと腰痛で痛みを感じ
座っていても、横になっても
楽ではなかった

今朝 朝日に起こしてもらった私は
体の硬さがほぐれていたように感じる

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心の柵を開けても
大切な物たちは逃げていかなかった
消えることはなかった

何一つ 忘れることなく
ハナコは笑って私の隣で優しく座っている

ぜんぶ 忘れてないよ
なんにも 失ってなかったよ

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怖かった
忘れたくなかったんだ
ずっと一緒にいたかったんだ
だから、ぎゅっと抱えてないと消えちゃうと思ってた

もうハナコは
ずっと側にいるのにね
消えることもないのにね

私は忘れない
ハナコがいたこと
何があったって忘れない
ハナコと歩んできた年月
だって、宝物なんだもの
忘れるわけない


今日も一日ありがとう

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