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おすすめ紹介「天の光はすべて星」
ご挨拶
本ブログをご覧になっておられます皆さまはこちらのタイトルから何をご想像されますか?
もしかするとアニメ「天元突破グレンラガン」の最終話を思い返す方が多いかと存じますが、今回、私が語らせていただきたいのは、フレドリック・ブラウン作小説「天の光はすべて星」です。
本書は1953年にアメリカのSF作家であるフレドリック・ブラウンが発表した長編SF小説で、
というように、紹介したところで誰も読みたいとはならないので、伝えたいのは以下だけです。
こういうヲタクは問答無用で読め!
夢を一度はあきらめた偏屈なイケオジが、ロマンと愛溢れる女性との出会いをきっかけに、もう一度夢に向かって厳しい現実に立ち向かう。
そういうのが好きな人、全員読んでください。
もう渋い
あらすじをもう少し詳しく・・・
1997年、人類は星々に対する情熱を失い、宇宙開発計画は長い中断の時期に入っていた。星にとり憑かれた57歳のもと宇宙飛行士マックス・アンドルーズは、そんな世界で無為の日々を過ごしていた。しかし、木星探査計画を公約に立候補した女性上院議員候補の存在を知ったとき、彼の人生の歯車は再び動き始める。もう一度、宇宙へ――老境に差しかかりつつも夢のために奮闘する男を、奇才ブラウンが情感豊かに描く古典的名作
https://www.hayakawa-online.co.jp/product/books/11679.html
とにかく、登場人物たち全員がロマンと現実を知るいい大人なのがいい。
時には正面から、または搦め手を使って、時代の流れに揉まれながらも酸いも甘いも経験した大人たちが夢に向かってひた走るその姿。
美しいとは言えない姿だからこそ感じる人間のすばらしさがそこにはある。
特段に大きなクライマックスが待っているわけでも、どんでん返しが待っているわけでもなく、本当に地味に、地道に夢に向かうそのひたむきさこそが本書の魅力。
とにかく読んでほしい
ネタバレをぎりぎりまで回避したいのであまり書きたくないというジレンマに陥っている。
個人的には、自尊心と他者視点の恐ろしさについて人間の本質を突くとされる「山月記」、これもまた名作ではあると思うし、僕にとっては持ちネタの一つであるので良く引き合いにだすのだが、これ以上に「天の光はすべて星」ほど僕は自身の姿を重ねずにいられなかった作品はない。
全ての人類がとはもちろん言わないが多くの方が大なり小なり経験することをこれほど丁寧に地味に描いた作品に僕は出会わなかった。
電子書籍が無いので、
ぜひ文庫本を購入して読んでほしい。
なんだったら言ってくれたら送りつけます。
たまには紙媒体を読むのもいいと思いませんか?
P.S.グレンラガン好きな人へ
上記のリンクの文庫本は巻末にグレンラガンの脚本を務められた中島かずき先生のエッセイがあります。グレンラガンファンの方はそれ目当てに買ってください。
以上!
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