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人生にもたらされないもの


”人は「やさしさの不在」ではなく「やさしさの偏在」によって深く傷つく”

このテキストは私の心に深く深く刺さった
私は人と関係を構築し維持していくことがひどく苦手だ
自分を受容されたという経験はひどく少ない
原因の多くは生まれ持ったものだろうが育った環境にもあるのかもしれない

それでもなんとか「ふつうのひと」になれないかと、ちょっとづつ前進してきたつもりだ
その際に為になったのが日常系アニメといわれるものだ
特段ドラマが起こらないふつうのひとびとのふつうのふるまい
これを教科書にして私はコミュニケーションを学んだ

多くは望まない、ほんのちょっとだけでもふつうのひととして生きていけたらと
そんなことを願っていた

「モブ子の恋」という漫画がある。とても良作だと思う大切な作品だ
登場人物たちは誠実に丁寧にやりとりをする
そして恋が進んでゆく

読みながら心が洗われるような気持ちになる
尊いとはこういうことなんだろうと思う

でも、読み終わってしばらくすると別の感情が湧いてくる
「寂しい」「怖い」「妬ましい」「きつい」
誠実に丁寧にやりとりをしても、決して私の人生には尊い関係はもたらされない
偏在する尊さは私につらい精神状態をもたらす

私は京アニ事件のような行動は起こさない
破滅衝動は内側へと暴発する
人生にもたらされないものは私にそのような衝動を発生させた

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