GX観点とBCP観点から中小企業が導入を検討すべきソリューション
気料金の高騰は世界中の企業が抱える悩みの種ですが、日本の多くの中小企業では背に腹を変えられない問題となっています。
実際、東京商工リサーチが行った調査によると、日本では90.9%の企業が電気料金の値上げによって被ったコスト増を金額に転嫁せずにカバーしていることがわかりました。
エネルギーは私たちの日常生活や仕事に欠かせないものであるため、政府は2023年2月10日、グリーントランスフォーメーション(GX)による脱炭素化、エネルギーの安定供給、経済成長を促進するための「GX基本方針」を打ち出しました。
今回は、再生可能エネルギーの自家発電と蓄電池のメリットを探ることで、中小企業が日本のエネルギー問題にどのように取り組むことができるかを考察してみたいと思います。
蓄電池と太陽光発電でオンサイト(自家)発電を導入するメリット
現代社会では、エネルギーに対する需要がかつてないほど高まっています。
特に世界人口の増加に伴い、より持続可能で環境に優しいエネルギー源が必要とされるなか、注目されているのが蓄電池や太陽光発電を利用したオンサイト発電です。
オンサイト発電とは、太陽光、風力、バイオマスなどの再生可能エネルギーを使い、電力を消費する場所(自社の事業所や工場)で発電する仕組みを指します。
オンサイト発電を導入することによって、企業は環境に悪影響を及ぼす可能性のある従来の化石燃料等のエネルギー源への依存を減らすことができます。
太陽光発電など再生可能エネルギーによる自家発電のメリット
自家発電の最も大きなメリットは、エネルギーコストを削減できることです。消費する場所で電気を発電することによって、完全に賄うことができなかったとしても従来かかっていたコストからは低減することができます。
コストの中で最も効果を発揮するのは、電力消費量の多い時間帯に電力会社から請求される「ピーク料金」を削減することでしょう。
また、エネルギーセキュリティの向上にも貢献します。停電の際、自家発電を導入している場合には事業を停止することなく操業することができ、特にこれは病院やデータセンター、救急などの重要な住民サービスを停止させない点からも重要な施策だといえます。
さらに、自家発電によって脱炭素化といった環境にも良い影響を与えられ、再生可能エネルギーで発電することによっては二酸化炭素排出量を削減でき、気候変動への対策につなげることも可能になるのです。
蓄電池のメリット
オンサイト発電に加え、蓄電池もエネルギーセキュリティの向上とエネルギーコストの削減に有効な手段です。蓄電池は、自家発電の余剰電力を蓄電し、電力需要のピーク時や停電時に使用するものです。
蓄電池のメリットの一つとして、既存の電力網への依存度を減らすことができる点です。完全になくすことはできませんが、自家発電によって生じた余剰電力を蓄電することで、電力料金が最も高くなるピーク時の電力消費を抑え、エネルギーコストを削減することが可能です。
また、オンサイト発電と組み合わせることによってエネルギーセキュリティの向上にも役立ちます。停電の際にも、蓄電池があれば企業や家庭は事業を継続することができ、重要なサービスを中断させることはありません。
さらに、太陽光発電などの再生可能エネルギーを安心して導入検討する後ろ盾として機能するのも蓄電池のメリットだといえます。
太陽光発電をはじめとした再生可能エネルギーは天候の影響を受けるため、発電量が変動する可能性がありますが、蓄電池を利用することで、企業や家庭は太陽光発電の出力が高い時期に発電した余剰電力を蓄電し、出力が低い時期に利用することができるため、安定した電力を供給することが可能になります。
まとめ
蓄電池と太陽光発電によるオンサイト発電は、増大するエネルギー需要に対する持続可能で費用対効果の高い解決策です。
従来のエネルギー源への依存を減らし、エネルギーの安全性を高めることで、企業は、エネルギーコストの削減、二酸化炭素排出量の削減、エネルギーの安全性が向上するなど、大きなメリットを受けることができます。
技術の進化に伴い、蓄電池や太陽光発電によるオンサイト発電は、より身近で安価なものになりつつあります。また、再生可能エネルギーの導入を促進するため、政府による奨励金や補助金が支給されています。
中小企業にとって、蓄電池や太陽光発電によるオンサイト発電は大きなメリットになります。日本は大半(99.7%)が中小企業であるため、持続可能なエネルギーソリューションを導入することは、環境と経済に大きな影響を与えることができます。
オンサイト発電と蓄電池の導入にあたっては、私たちのようなエネルギーの専門家に相談することで、それぞれの企業に合った最適な解決策を検討することができます。
設置費用はシステムの規模や種類によって異なりますが、エネルギーコストの削減とエネルギーセキュリティの向上という長期的なメリットは、初期投資額を上回る可能性があるため、十分に検討の余地はあるのではないでしょうか。
まとめると、蓄電池と太陽光発電によるオンサイト発電は、エネルギーコストの削減、エネルギーセキュリティの向上、二酸化炭素排出量の削減を実現する、実行可能かつ持続可能な解決策だといえるでしょう。
再生可能エネルギーを利用することで、企業や家庭は、より持続可能で環境に優しい未来に貢献することができ、同時に長期的な経済的利益を享受することができます。
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