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連載:YOHKOとめぐる旅① Re: 高校聖夫婦。メロンで、コロナカゼ対策

※本人から原稿をチェックしてもらい承諾を得て掲載しています。

相談時間:31分

Y:YOHKO N:NASC

見慣れた番号より入電

N「日頃からお世話になっております。新潟県アール・ブリュット・サポート・センターです。」
Y「YOHKOですけど、これでも気を使って20日間ぐらい電話しなかったんですよ。新型コロナウィルスの影響でアート系のイベントがなくなりテンションが落ちています。何かイベントないですか?」


N「ないですね。夏頃までは予定を入れられないです。」
Y「展示会とか、研修とかどうするんですか?」

N「ほとんどWEBで打ち合わせですよ。この20日間は上越市内から出ていないです。」
Y「マジ...中止の知らせばっかりできっつい。ところで、劇王は見にいきますか?」

N「劇王ってなんですか?」
Y「GW中に、新潟駅のあたりでやるんですよ。短編演劇を競う大会。」

N「YOHKOさんも出るんですか?」
Y「前は出たことがある。今回は出ない。」

N「ちょっと調べてみますね...あっ、中止になってます。」
Y「え~っ、予測はしてたけど。ホント、最悪。」

N「このイベント、見れば見るほどYOHKOさん向けの内容ですね。」
Y「また出てみたい思いはある。でも演劇は素人。ルールもわかんねーし。20分に何を込めるかはすぐにイメージつくけどね。」

N「来年出るんですか?」
Y「出ないと思う。今回の中止、もう本当にショック。新任研修はどうでしたか?」

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N「10日間の研修、無事終わりました。途中で、自宅待機が入ったりイレギュラーでしたけど。」
Y「みんなでいきるの職員は転職しないでほしいですね。偽善的な福祉はめちゃくちゃ傷つくことを教えてあげてほしい。分かった風な口を聞いちゃだめだよと。」

N「そうですね。YOHKOさんが一番許せないポイント。」
Y「良かれと思ってが一番タチが悪い。それに気付かない人が多いこと。勝手に意識高い系になっている。みんなでいきるの新卒者にはくれぐれも「がっかり、失望」しないで、福祉から去ってほしくないです。」

N「アドバイス、ありがとうございます。ところで今日は元気ないですね。こんなに元気がないのははじめてかもしれません。」
Y「ええっ。イベントがなくなり色々と落ち込んでいます。投げやりですわ。発表の機会がない。」

N「例えばなんですけど、この相談内容自体を表現として、公開してみませんか?もちろん隠すところは隠します。」
Y「どういうことですか。」

N「NASCでメディアを作ろうかと思って。でも外に行けないからネタがない。」
Y「そこで、相談内容を晒していくわけですね。かまいませんよ。影響力はコロナが上か、私が上か。」


こうして、YOHKOの相談記録をつづる旅がはじまった。

NASCのアート・ディレクターの角地さんがこういうことを言っていました。
福祉の現場で今まで問題行動だと思われていたことも、表現活動という視点で語りなおすと別の世界が見えてくることがある。
これはYOHKOさんの電話は中々長いことがあり、このことも表現ととらえることができると違うとらえ方でできるのではと淡い期待を込めた連載である。


たぶん続く(不定期)


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YOHKO
パフォーマー。2017年に開催した当センター主催のパフォーマー公開オーディション事業「あしたの星☆」、2018年度の「あしたの星☆2」へ出演。2019年アースセレブレーション(佐渡市)のフリンジや、同年りゅーとぴあ 新潟市民芸術文化会館のワールドダンスコンペティションに参加。新潟市内を中心に活動している。

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