かけ算たし算だけでなく、ひき算わり算においても、式の順序に関係なく文章題は解ける

かけ算や、時にはたし算にまで、文章題の解答の式の順序に文句をつける指導…例えば、2が3つだから3×2はイカンと添削・減点したり、最初に5人いたところに4人来たんだから4+5はよろしくないという…そういうおかしな算数指導がこの世にはあるわけですが、まあ、もちろん2×3でも3×2でも5+4でも4+5でも、どちらで計算しても正解を得ることはできる。
そして、どちらの順序の式で文章題を解答したとしてもそれを正解とすることを文科省は否定も禁止もしていないし、そんな当たり前のことを否定も禁止もしない教員や学校も少なくはない(らしい)
なので、文章題に問われたaがb個ある場合やaにbを追加する場合の総数は、a×bでもb×aでもa+bでもb+aでもどちらの順序で正解を得ても差し支えないわけだが、それに加えてこの度なんと、よく考えてみたら、引き算割り算も式の順序に関係なく問題は解けるな…と気がついてしまったので以下に記しておこう。

①饅頭を3個食べました。食べる前には12個ありました。
饅頭は何個残っているでしょう?

②3人で12個の饅頭を、同じ数ずつ分けて、食べました。
一人あたり饅頭を何個食べたでしょう?

想定の式と解答は

①12-3=9 答え9個
②12÷3=4 答え4個

であろう。
これを逆の順序で計算して正解を得ようとすれば…と考えて思いついたのが以下ですが如何。

①3-12=0-9
答え9個

②3÷12=1÷4
答え4個

①は3-12で3を0になるまで引いたらあとまだ9引かないと…というその9は、結局もともとの饅頭の個数12から3を相殺しているわけで12-3と同じ。こっちの方が饅頭3個は完全に無くなった感がよく表れているような気がしないでもない。
②は饅頭の方から人間に群がる感じか。3人を12個で分担するのは、1人を4個で分担するのと等しい。これも3÷12を1÷4にするのに結局は12を3で割っている。

ここで振り返って、通常の順序をみてみれば
①12-3=9-0
②12÷3=4÷1
であることにあらためて気づく。

これにて、たし算かけ算だけでなくひき算わり算においても、文章題を解答する時には〈式の順序はどちらでもいい〉という自由を手に入れたことになる。

やったね!

…と、思ったが…
饅頭0個をみんなで分けて食べる場合はダメですね。
気をつけましょう。

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