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【英語看板のお手本】第3回 「立ち止まらずにお進みください」

by 加藤 麻子

【よく見かける場所】

・電車、地下鉄、汽車等のプラットホームや駅構内通路
・オフィスビル、ショッピングセンター等施設内の通路
・工事現場、大通り、駅前の道路
・遊園地、スキー場、コンサート会場
・競技場、その他

【英語表現】

NO STOPPING
No Stopping
立ち止まり禁止

NO STOPPING
Proceed to the center of the platform.
立ち止まり禁止
ホーム中ほどまでお進みください。

NO STOPPING
Continue moving to the center of the platform.
立ち止まり禁止
ホーム中ほどまでお進みください。

NO STOPPING HERE
Keep moving to the middle of the platform.

この付近で立ち止まらないでください *「立ち止まり禁止」のニュアンス
ホーム中ほどまでお進みください。 

NO STANDING HERE
No Standing Here
(通路につき/工事中につき)ここは立ち止まり禁止

DO NOT STAND HERE
Do Not Stand Here
(通路につき/工事中につき)この付近に立ち止まらないでください。    *「立ち止まり禁止」のニュアンス

NO LOITERING
No Loitering
(通路につき/店舗前につき)立ち止まり禁止 
*「この辺りでウロウロするな、たむろするな」のニュアンス

NO STOPPING ANY TIME
No Stopping Any Time
いかなる時も立ち止まり禁止 
*「立ち止まり禁止」の強いメッセージ
 
DO NOT STOP HERE
Do Not Stop Here
この付近に立ち止まらないでください。
*「立ち止まり禁止」のニュアンス
 
STOPPING IS NOT ALLOWED
Stopping Is Not Allowed
立ち止まりは禁止されています 
*「立ち止まり禁止」の強いメッセージ
 
NO STOPPING
Stopping Here Is Not Allowed Any Time
立ち止まり禁止
いかなる時もこの付近での立ち止まりは禁止されています
 *「立ち止まり禁止」の強いメッセージ


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【解説】
東京メトロの例ですが、日比谷線日比谷駅のプラットホームには下記の日本語と英語の看板があります。

営団地下鉄日比谷線日比谷駅プラットホーム©️NNE (A. Kato)

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お知らせ
この付近は大変混雑いたします
ホーム中ほどまでお進みください
Information
This area gets congested easily.
Please go further ahead toward the middle of the platform.
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この看板は、地下鉄の乗降客に向けて書かれていますが、
英語で書く場合は、下記のような2行メッセージで書くと、
ラッシュアワーや急ぎ足で歩いていても目に留まりやすいでしょう。
 
NOTICE
***************************************
NO STOPPING HERE
Proceed to the middle of the platform.
***************************************

 一番上のNotice「お知らせ」は、文字が多くなり読むのに時間がかかってしまうため、必ずしも必要ではありません。
注意喚起のために1行目に大文字で簡潔なメッセージを書くと目に留まりやすく、主旨が直ぐに伝わります。2行目に具体的な指示やお願いを書くと効果的ですが、英語の看板の場合 please やThank you for your cooperation.   
などの丁寧な表現や依頼文にする必要はありません。

***************************
NO STOPPING
Do Not Stop Here Anytime
***************************

もう少し強い2行メッセージにする場合は、1行目に大文字で簡潔なメッセージ、2行目に短い文章を書くと一目瞭然で伝わりやすくなります。
この場合、日本語の看板によくある「通路につき」「この付近は狭くなっているため」「ご迷惑をおかけしますが」「工事中のため」等の状況説明や枕詞は不要です。2行目の文章が短い場合は、単語の頭文字のみ大文字にします。冠詞や前置詞の頭文字は通常小文字で、ピリオドも不要です。

日本語と英語は基本的な発想や書き方が異なるため、英語の看板を書く際には、日本語の看板を語順通り、文字通りに訳出するのではなく、伝えたいメッセージを先に簡潔に書く事が重要です。英語の看板を制作する際の参考にしていただければ嬉しく思います。


NNEブログシリーズ【英語看板のお手本】第4回は「緊急避難場所」です。お楽しみに!

(表紙写真:営団地下鉄半蔵門線神保町駅プラットフォーム©️NNE (C. Tsuruta)


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