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ナチスドイツの最初で最後の勝ち筋、ダンケルク撤退

第二次世界大戦                           ドイツ側の敗因は情報が筒抜けだった、イタリアがいた、アメリカが敵だった、ソ連攻略に失敗した、など様々ありますが、逆にドイツ側の勝因はなんだったんでしょうか。                                    ドイツの唯一にして最初にして、最後のチャンスだったダンケルク撤退について書いていきます。

時は戻って1939年9月、ナチスドイツはポーランドに進撃し、相互援助条約を結んでいたイギリスはドイツに宣戦布告。フランスもこれに同調し第二次世界大戦が勃発しました。

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イギリスは北海航路のナルウィクを制圧し資源を遮断させます。(ドイツはスウェーデンから鉄鉱石を輸入していたが北海航路を潰させると鉄鉱石が輸入できなくなるから)

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さあ、このまま資源が不足してドイツはじり貧か!                       と思いきや、突如としてナルウィクにいた連合軍がはたと消えました。                それはなぜか、次で証明していきます。                             

1904年5月、フランス近くの戦線にドイツは以下の軍団を対峙させていました。

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ドイツ兵の配置

A軍団・・・フランス国境    B軍団・・・オランダ国境                      Ⅽ軍団・・・ベルギー国境 

フランス・イギリス兵の配置

L軍団・・・オランダ国境    Y軍団・・・フランス・ベルギー国境

1940年5月にオランダに待機していたナチスのB軍集団が進撃し、オランダを侵略しました。
これを不味いと感じたか、イギリス・フランス軍主力はオランダに救援軍を出します。

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しかし、このことについてイギリス首相、チャーチルは「フランス、ベルギーを守るべきでオランダに救援軍を出すべきではなかった」と語っています。
何となればこのことが今のヨーロッパ人が知らぬ人いないほど、重要な事を出す発端になるんですから。

イギリス・フランス軍主力はオランダでドイツのB軍集団とにらみ合っている中、突如後ろからドイツのA軍集団の襲われます。
これを決起として総崩れを起こします。
なぜこんなことが起きたのか。

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マンシュタイン「総統!、ベルギーには敵の兵力が少なくアルデンヌの森を強引に機械で突破しベルギーを侵略、連合軍の奇襲をかけて方がいいと思います」

側近「アルデンヌの森を突破するなんて無理無理」

ヒトラー「そう向こうも思っているからする価値があるのだ、採用だ」

と採用しその作戦を実行してみたところ・・・

イギリス・フランス「え!、なんで後ろにドイツ軍が」

イギリス・フランス「こうなったら、カレーはドイツに侵略されそうだし・・・、ダンケルクから撤退するしかない。これが失敗したら俺たちはもう終わりだ・・・」

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と、イギリス・フランス軍は見事ドイツ軍に囲まれた形となり戦っても勝ち目がないので敗走します。
対するドイツは戦意のない敵をダンケルクで迎え撃つだけでこの第二次世界大戦は勝利となります。しかし、追撃しなかった。それはなぜかというと・・・

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ヒトラー「うーん、追撃するか、戦線を整えるか。どうしよう」

ゲーリング「総統!、大丈夫です。撤退されてもわが空軍が蹴散らしますから」

ヒトラー「よし、追撃をやめて戦線を整えろ」

一方そのころイギリス・フランス軍では

チャーチル「全力を挙げてダンケルクから撤退せよ」

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とこのように続々とイギリス本国え撤退をしていきました。
もし、ダンケルクへ先回りしイギリス・フランス軍を孤立させていれば・・・
それで第二次世界大戦はナチスドイツの勝利でした。

しかし、ここで追撃を行う決断をするのは難しかったかもしれません。    電撃攻撃は驚異的な速さで占領する代わりに、補給が追い付かない弱点があります。                                         したがって、苦しかったので守りに入った理由もわかりますが、自分が苦しいときは敵も苦しい。ここはなんとか踏ん張んなければいけないとことでした。


この戦から分かるようにタイミングをミスれば、次はこちらが危なくなるというのは歴史でもいえるようです。
良いタイミングを判断する、というのは人生でも使えるようで、これを教訓に生かしたいものですね。

この記事の引用元:世界史劇場 熱烈なるヨーロッパ戦線(作者 神野正史)                                            発行:ベレ出版                                            http://sekaisi.com/                              

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