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天地組織之原理(64) -地球発育史- ●

#00823 2023.2.21

 余(よ)、神典の明文に随ひ天地組織の原理を講述するの際、或る人、理学博士・小藤文次郎氏が著述したる『地球発育史』を携へ来りて余に示す。余、その厚意を謝しその書を閲するに、西洋有名なる学士の発見説を敷き延ばしたるものにて、僅か一小冊子と雖(いえど)も地球発育の理(ことわり)を研究するに最も良書にして、吾神典の真理を通暁(つうぎょう)せしには必ず参考に供すべきものなり。
 然るにその書に説く所と神典の明文に随ひ講じたるものと比較するに、或は符節を合するが如きものあり、或は然らざるものありて、その説全く一つに帰するに非ずと雖も、その大体に於ては研究の一助たるべきものなるが故に、その書に就て聊(いささ)か意見を述べ置くべし。
 
 『地球発育史』に論ずる所、原始より近古まで四界に別ち、太初を原始界と名付け、次を太古界と名付け、次を中古界と名付け、次を近古界と名付けて地球発育の順序を四界に分つ。然れどもこの四界に所謂(いわゆる)近古界と云ふものも共に前世界に属するものにて、吾神代の太古に比すれば神代第四期以前に当り、彼(か)のノア大洪水よりも以前のことを推理上より云へるものと思はるゝなり。 #0794【天地組織之原理(35) -ノアの方舟・大洪水伝説-】>>

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