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天地組織之原理(35) -ノアの方舟・大洪水伝説- ●

#00794 2022.8.31

 先に神代第一期の講述に於て講じたる如く伊邪那岐・伊邪那美命両神、天神(あまつかみ)より修理固成の神勅を受け天降り給ひ、漂蕩として未だ骨格も定まらざる地球に天沼矛を指し下して坤軸(こんじく)を定め大地骨を成さしめ、八国六島の元種を生み給ひしによりて初めて地球に骨格の定まりしことは粗(ほぼ)自得せらるゝ所ならん。
 
 然るに『古事記』本伝に、八国六島を生み給へる後に相次ぎて「既に国生み竟(おえ)て更に神を生み云々」の伝あるによりて、忽卒(こっそつ)本伝を拝読すれば国生みの後直ちに又神生みの御神業ありしことの如く聞こゆれども、この間の久しく隔たりたることは量り難きことにて、既に服部中庸氏はこの間を万年を以て論じ、平田先哲もこの説を採られたる程のことなれば、今その経年知るべき限りには非ざれども、たとへ万を以て数へざるも千を以て数ふる程の久しき事と考ふるなり。

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