外国語視点での「あげます・もらいます」
大学の海外メンバーの会を通じて、お声がけをし、文型の勉強会をしました。
教育実習のご予定が近い方がいたので、教科書「みんなの日本語」7課の「あげます」「もらいます」をとりあげました。
ドイツ語
・「あげます」と「くれます」が同じなので、「私にあげて」などの誤用
・「先生にあげます」(渡します)などの誤用
・ドイツでよく使用する「geben」(give)「bekommen」(get)は一時的な受け渡しで、所有権の譲渡がなくても使えてしまう。
・「宿題をもらう」などの誤用
英語
・ドイツ語と似ている。Receive、giveも所有権の移動はなくてもよい。
・「交通違反切符をもらう」など、うれしくないことにも使ってしまう。
韓国語
・「あげる」「くれる」が同じ言葉で、目的語で意味を判断
ベトナム語
・韓国語と同じ。「私」「cho」「相手」「物」で表す
中国語
・「給」で、「あげる」「もらう」「くれる」の意味になり、所有権の移動はなくてもよい。
・「収到」がreceiveに相当するが、これも所有権の移動はない。
・プレゼントの意味では、「贈」を加えて使うこともある。
広東語
・中国語に加え、英語のpassのような「ペイ」という言葉があり、「比」のように同じ音の漢字なら何を当てはめてもよい。
ポルトガル語
・動詞の語尾変化で主語が分かるので、主語は省ける。
・「あげる」「与える」「やる」に相当する語と、「受ける」にあたる語がある。
紹介のあった書籍・アプリなど
★「日本語教育の始め方―基本文型の分析と導入」町田 健監修 / 鈴木基伸、梅野由香里〔著〕978-4-327-38486-9 https://books.kenkyusha.co.jp/book/978-4-327-38486-9.html
★いろどり https://www.irodori.jpf.go.jp/
★Quizlet(単語帳)
初めて、先輩方とお会いしました!!
通信制だから、日本以外のところからでも学ぶことができるのですね。
テーマ自体も面白かったし、ためになったけど、世界各地に知己を増やせるかもというのが大きな収穫です。
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