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【高校生継承語クラス】贈りたい漢字コンテスト

漢検こと漢字検定を行っている団体が、夏休みを募集期間にした漢字コンテストを行っている。
その名も「今、あなたに贈りたい漢字コンテスト」。


応募用紙には、誰から誰に当てたかと、贈りたい漢字1字、メッセージを100字程度(最大120字)書く欄がある。
過去の受賞作を見ると、必ずしも人物でなくてよく、猫あてや「時間さん」あてなどユニークなものもある。
また、人物であっても、「私から私へ」「小学校のときの私へ」など過去や未来に限定してもよいようだ。

漢字に親しみ、相手に伝わる文を書くことをめあてとして、土曜日に取り上げてみた。

初めにざっと概要を伝えた上で、過去の受賞作品を見て、宛先の自由度を実感してもらう。
また、メッセージと漢字の関連性もよく見てもらう。
例えば「優しくしてくれた友達」に贈る漢字は、「優」や「友」ではないのだ。

来週、天気がよければ1学期最後の授業なので、公園で句会(という名のピクニック)を行うつもりなので、この漢字コンテストの説明に入る前に少し俳句をおさらいし、夏の季語を確認した。
俳句も、「青い空が夏らしくて美しい」という感動を伝えたいなら、「美しい」という言葉を使わないで、伝える。
この漢字コンテストでも同じことだ。

まずは、誰/何にあてるかを考えてもらう。
途中で変わってもいいからとした上で、今のところのアイディアを発表してもらう。

次に、マインドマップを使って、思いつくことをどんどん周りに書いていく。
その中で一番伝えたいことを考えてもらった。
その上で、それをまとめて、例えば「母への感謝」なら、何についてとか理由とか、もう少し具体的にエピソードを挙げてもらう。
こちらも全員発表とした。

そして、そのごく短いエピソードを聞いて、思った言葉(贈りたい言葉)を考えてもらう。
無理に漢字1字にしないで、まだ言葉で広げる。

例えば一人の生徒は、「毎朝、母が早起きして、自分の弁当を作ってくれること。当たり前だと思ってきたけど、今はとても感謝している。」というエピソードを挙げた。

そのエピソードを聞いて思った言葉を、他の生徒が挙げていく。
例えば「早い、おいしさ、弁当、感謝」など。
そこで、さらに深めて類語を確認したり、イメージを広げる。
「おいしい」なら「美味」、「旨い」、「健康的」、「味」、「愛」など。
そうやって、他人から出た言葉をさらに広げ、最終的に1字を選ぶ。

この生徒が最終的にどれを選ぶかは分からないが、本人が話した上述のエピソード内にはなかったキーワード、文字がたくさん出てきた。
例えば「健」という文字を選んで、「今、自分が毎日健康で過ごせているのは、毎日早起きしてくれた、母の弁当のおかげ」というメッセージにすることもできるだろう。
他人の視点を入れることで、ありきたりにならず、広げることができると思う。

締切が9月上旬なので、2学期の1回目の授業で清書する時間を設けることにした。
万が一、今週末天気が悪くて句会を中止にする場合は、今週引き続き取り組む。

ついでなので、私も取り組んでみる。
伝えたいのは、娘たちかな。過去の自分かな。親かな。
娘たちだとすれば、「自分の気持ちの持ちようで楽しくも苦しくも生きていけるんだから、ハッピーに生きていけるように」と伝えたい。
過去の自分には、「もっと勉強しろ」とか「耐えろ」とかw
でも、昔を振り返ってもつまらない。
親ならば「このままを受け入れてくれてありがとう」かな。
自己肯定感が強く育ったのは、親が肯定してきてくれたからと思う。

まあ、今日中に、大学の期末テストを作って送らないとならないので(でも夜は長女のクラスの夏パーティー><)、マッピングはあとでやることにします・・・

みんなの考えてくる「一文字」が楽しみです!

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