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ドイツ的パッシングとクラクションの使い方

今日、大学からの帰宅途中、対向車線から5,6回パッシングされた。
一人のドライバーさんは、バスケのドリブルのように手のひらを下に何回か押し付ける動作まで!
これは、「静かに」とか「落ち着いて」など、「下げろ」という意味。
もちろん、ここで下げるべきなのは、スピード!
つまり、ネズミ捕りをしてるから注意せよ!ということだ。

この道はまあ結構やってるので、そもそもスピードは出さないけど、この間7キロオーバーで30ユーロとられたばかりなので、もう一段階減速!
7キロオーバーのときは、30キロ制限の市内でやられた!と思って、メーターを見たときは40キロちょっとだったので、実際には時速10キロちょいオーバー。
機械の誤差分をひいてくれるので、7キロということになったらしい。
それでも30ユーロとは高い。
最近、罰金の値段まで上がってきている。

今日通った道は、基本的に町と町の間なので100キロなんだけど、ところどころ交差点前で70キロになる。
100キロ、70キロ、100キロ、70キロと交互に繰り返す、70キロになったばかりのところで罠をしかけるわけだ!

このとき、パッシングしてくれているドライバーの気持ちは、「対警察」なんだろう。
俺ら、ドライバー仲間だぜ、気をつけろよ!と。
しかし、もしスピードが下げられないことで迷惑している住民などであれば、教えることなく、捕まってしまえ!と思うのかなあとつらつら考えた。

でも、この一瞬のすれ違いざまの連帯感というのが好きだ。
高速道路を走っているときに、歩道橋から手を振る人は結構多い。
振りかえしてあげると喜ぶ。
船や列車なども、外の人に手を振ったり、振られたりする。
このとき、芽生えるホントにひと時のつながりが好き。
人種とか言葉とかをこえたものがある。

パッシングの使い方はまあ、日本も同じだろう。
ねずみ捕りを教えてもらったこともあるし、お先にどうぞ、というときもある。
日本とドイツでちょっと違うなと思うのは、クラクションの使い方。

なんでも最近日本はクラクションを無暗に使ってはいけないとか?
信号が変わったよ、と気づいていない前の車にプっ!ってするのもダメなんだと妹が言っていた。
まあ、それも行き過ぎだと思うけど、この間ベトナムに行ったときは驚いた。
とにかく運転手さんは、車に乗っている間中、ほとんどの時間クラクションをならしていた!

まあ、ベトナムといっても、私たちが言った中央部だけで、ハノイやホーチミンはまた違うのかもしれないが、私たちが乗ったタクシーだけじゃなく、他の車もそうだった。

恐らく、信号機があまりないので、交差点で飛び出してくる車がないように、オラオラ、車来てんどー!という意味なんじゃないかと思う。
山道で「警笛ならせ」の標識があるのと同じ!

しかし、その頻度がホントにすごくて、ベトナムには住みたいけど、5年後とかに変わってるといいなあと思っている。
以前タイもそうだったけど、今やみんなマナーがよくなってるからね。

さて、ドイツはそこまで鳴らすことはない。
普通に「ふざけんな!」というときとか、「信号青になったよ」とか、「よう! トーマス、元気か?」とかw
ここまでは以前の日本と同じだろう。

日本と違うところ、それはまさに今!
サッカーなどで「うちのチームが勝ったぜ~!!!」という凱旋のとき!

今回はワールドカップじゃないけど、世界大会で日本が勝ったとしても、日本人はやらないだろう。
でも、スペインとかトルコなどの血が騒ぐ系の人たちは、試合のあと町に繰り出して、プープープー!!!と騒ぐ。
旧正月の爆竹みたいなもんか、お祝いなんだと思う。

だから、例えばデンマーク対スペインというカードであれば、試合を見てなくても、そのあとの町の様子でどっちが勝ったか分かる。
デンマーク人はそんなにドイツにいないからか、そういう性質じゃないからか・・・

ちなみに今日のデンマーク対イングランドは、デンマークはフレデリック国王が、イギリスからはウィリアム王子がそれぞれきてるらしい!
警備の人は大変だ。。。
(その試合は、私の家の近くで行われていて、うっかりさっき町に出た夫は、まっかな電車の中に一人だけ黒だったそうなw
スイミーの世界だね!)

同じようなクラクションの使われ方は、結婚式!
日曜日は役所がしまっているので、多くの結婚式は土曜日に行われる。
土曜日の午後に隊列をなした車がブーブーと通り過ぎていったなら、それは式が終わって、披露宴会場に向かう人たちだと思って間違いない!

面白いのは、上述の「一瞬の連帯感」で、そういう車をみかけたら、対向車も「おめでとー!」とクラクションを鳴らすところ。
レストランでたまに誕生日を祝っていて、歌っているグループがあったりするけど、そうするといつの間にかレストラン中で大合唱になったりする。

ドイツ人は一見フレンドリーに見えないけど、実は結構垣根が低くて、付き合いやすいよ、という話でした。

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