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外国語学習/日本語教育

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海外で継承語教育、ドイツ人に日本語教育をしていることから考える外国語学習についてあれこれ。
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2024年2月の記事一覧

外国語学習で重要なアクセント

アクセントとは何か~方言と訛り まずは、日本語の中だけでいうと、アクセントは強弱で、イントネーションは高低という感じがする。 文の中で強く言う部分に、アクセントがあるともいえる。 一方、イントネーションは「訛り」だ。 いわゆる「方言」は地方の言い方で、ごはんを「よそう」を「つける」「つぐ」など、別の語彙のことをいう。 でも、訛りというのは、「ピアノ」と「ピアノ」のようなイントネーションの違い。 だから、標準語を話してる中の一音が違えば、 「今、訛ったよね?!」「イントネ

文法の教え方-直接教授法じゃなければ

今日は、朝から5コマ。 まあ長い人も多いので、気楽で楽しいメンバーです。 うち、仕事でこちらに来ている日本人の彼氏のために日本語を習っている人がいるだけど、年に1度は彼と日本に行き、英語の話せない家族ともコミュニケーションをとっているので、中級と言える人がいる。 本は使わずに、都度テーマを設けて取り組んでいるんだけど、今日は助詞を取り上げてみました。 終助詞や間投助詞は、ドイツにないのでそのグループ分けでいいんだけど、格助詞は、ドイツ語にこそ「格」があるんだよね。 欧州系

【今日のセミナー】トランスランゲージングとスキャフォールディングなど。カタカナがいやな件

今日のセミナーは継承語系で、テーマは「トランスランゲージング」でした。 トランスランゲージングとはなんぞや ごく簡単にいうと、要はバイリンガルの子とかがごくふつーにやってる言葉のまぜこぜ。 例えば、今朝の我が家の姉妹の会話。 妹「Gestern hatten wir ein 国語テスト」(昨日Kokugotesutoがあったんだ) 姉「Und? War es 難しかった?」(で? それはMuzukashikatta?) 私が教えていた補習校では、校内でドイツ語(外国語

ブルームの教育目標分類(改訂版)

ブルームの教育目標分類とは何か 今日のセミナーで最大の収穫は、ブルームの教育目標分類を知ったことだろうか。 1973年にアメリカ人教育心理学者が考えた分類を、門下生がさらに改善したもの(だから改定版)で、学習の段階、内容をまとめている。 ピラミッドの上に行くほど、高度な学習ということになる。 今後、学習計画を立てる上で、目標に応じた活動をより明確にできると感じた。 例えば、昨日高校生クラスで行った「句会」は、俳句のルール確認や作品紹介という「記憶」の上に、「応用」(本歌取