見出し画像

総道コラム10月


                  <人も作法も多種多様>

朝夕の風が ようやく変わってまいりました
暑さ寒さも彼岸まで・・・と言われますが 昨今の気象状況はそれとは言いかねる
日々を過ごすことが多いようです
とはいえ 自然界は 日々着実に彩りを増し「秋」ならではの美しさを魅せてくれて
おり 人もまた一歩ずつ 前へと進めよと励まされるようです

さて 早や二年目となるコロナ禍において 作法を学ぶ生徒の皆様の中では
大きな「差」が出ていると感じております
例えば 教室で「訪問」について講義をした際 生徒の皆様それぞれに
「訪問する際に一番に氣をつけることは?」や「何を避け 何を大切にすべきか」など
考えていただきましたが やはり 十人十色・・・人それぞれに 捉え方も違うようです
「訪問の際 大切なこととは何か」をネットで検索すれば 成程いとも簡単に
「訪問時のマナー(作法)とは」・・・と 瞬時に解説文が出てまいります
わざわざ お金を払って「作法教室」へと通わなくとも 一般マナーは簡単に出て
きて便利!という方も多いでしょう
ですが 本当にそうでしょうか?
「訪問」の際のマナーといっても 相手との関係や 相手の立場・訪問の目的・
相手の家族構成・相手のお好み・相手の生活サイクル・・・など 鑑みる事項は
様々にあり 一概に当てはまるわけではないはずなのです
また 今回のコロナ禍という状況において 相手への想い・氣持ちの表し方は
それぞれ大きく違うことでしょう
「不要不急の外出は控えるように」や「たくさんの人と集わないように」など
このご時世下においては 今まで「普通」だったことが 否定されるかのように
避けるようにと促されてきた日々です
ある意味の「人との距離感」が 今までと違ってきているのも事実でしょう
こちらは良かれとした振る舞い(行動)が 実は 相手にとっては 迷惑であったり
不愉快に感じる場合もあるのです
それは 相手の考え方・想いがそれぞれ 自分とは違うからであり それを心得
なくてはなりません
相手の考え方や想いを尊重し 「相手にとって良いこと 嬉しいこととは何か」を
今まで以上に一層考え抜いて行動すべきなのです


歴史上に残るであろう未曾有の状況の今であるが故に 自分の良かれと想っての
行動が 果たして「相手にとって居心地が良い」行動なのか より深く考えることが
大切なのではないでしょうか

インターネットで得るマナーは ごく一部に過ぎないのです
何故なら 人は多種多様であり 個々にその方の立場や考え方・性格や状況が違う
ため 人によっては「正・「誤」が違うからです
日本道の学びの基本である「相手を想い遣る」こととは
インターネットでは決して記されていない「相手への心の現わし方」という学びでも
あります
今まで「常識」だったことが「それは非常識」とされる場合も出てきております
自分の価値観だけで行動することはとても危険です
今の時代は 人それぞれが「自分が正しいと思うこと・自分が幸せならば それが幸せ」だとされております
価値観は人それぞれだということを尊重し その上で慎重に行動しなくては ならない
はずです
それは 決してインターネットでは 得ることのできないことです
反して 日本道の教室で事細かく深く学ぶことで 生きた知識と行動を蓄える努力で
複雑な時代の今の実生活で 臨機応変に活かすことで自信と誇りが身に付くのです
コロナ禍においては不自由な時代
その一方で「人それぞれの価値観」という自由な時代です

この複雑な時代にこそ活かせる「作法」という学びを私は一路突き進んでおります
「日本道」という道へと一緒に歩んでいただけるか 来れないか・・・それも皆様の自由です
只 私は 信じてついて来てくださる皆様の手を決して離さないと 改めてお伝えしておきます
「道」は進化し これからも続いていくのです・・・

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?