見出し画像

三日月の神

 明日は旧暦の三日です。
 旧暦三日の月を、三日月と申し上げます。
 それに因んで、三日月の神の話をいたしましょう。

 地球は自転しながら太陽の周りを公転しています。
 その地球の周りを月が回っています。

 月と地球との位置関係が変わるに連れて、月の姿は一定のサイクルで変化します。

 新月に始まり、
 三日月、
 上弦(じょうげん)
 満月、
 下弦(かげん)
 黒神(こくしん)三日月
と形を変えていきます。
(黒神三日月とは、新月の前三日の月。黒神三日月の三日後に新月となる)

 月の形が変わると言いましても、それは地球上の人間から見た見かけが変わるだけであって、月そのものの形が変化するわけではありません。

 月そのものの形は変化しないのです。
 それはそうなんですが、そこに不思議な不思議な神様の世界の仕組みがありまして、三日月には三日月の神がいらっしゃり、三日月の神界があるのです。面白いですね。

 月の神様の世界を、一言で月神界(げっしんかい)と申し上げますが、その月神界は、広大にしてまことに複雑であり、人間の思料を超えた仕組みによって動いています。

 三日月には、三日月の神がいらっしゃり、三日月神界がある。
 満月には満月の神がいらっしゃり、満月神界がある。
 黒神(こくしん)三日月には、黒神三日月の神がいらっしゃり、黒神三日月神界があるのです。
 上弦神界、下弦神界、またしかり。

 しかも、三日月神界は、旧暦三日の宵にだけ存在するのではありません。たとえ夜空に三日月の姿は見えなくとも、また四日五日となりましても、三日月神界は存在し、三日月大神もまた存在し続け、働き続けていらっしゃるのです。

 同様に、たとえ夜空に満月が見えなくとも、また六日七日でとなりましても、満月神界が存在し、満月大神が存在し続け、働き続けていらっしゃるのです。

 月神界は、霊魂の根源の世界です。

 その基本は保持しつつ、三日月神界、上弦神界、満月神界、下弦神界、黒神三日月神界、とそれぞれの神界はそれぞれ独自の働きをお持ちであります。

 昔の日本人は、月に願いを捧げる、ということをしてきたのですが、現代人にとっては、それは物語の世界の出来事のように思われるかもしれません。ところが、お月さまが、人間の願いに応えなさるということは、あり得ないことではありません。

 そしてお月様にお願いすることが許されるとしたら、それは三日月の神様にお願いするのが最もよろしいことでしょう。

 それは、三日月神界は、霊影(たまかげ)新生の働きをあらわされるからです。

 この世に物事が現実化するには、何段階もの複雑なプロセスを経る必要があるのですが、そもそもの初めに霊火(たまび)が燃える必要があります。

 霊火(たまび)とは、「天地創造の世界の火」とでも申せましょうか。
 その霊火に霊影が添えられることにより、現実化へのプロセスが進んで行くのです。

 三日月神魂が、その霊影を新生する力をお持ちであるとは、平たく言えば、人間の運命を作り替える働きの一端を担われるということです。(あくまで一端であることを忘れないで下さい。)

 だから、お月様にお祈りするのであれば、三日月さまが最適だと申し上げるのです。

 三日月様、どうかわたくしに○○を・・・、とお願いするとよろしいのです。

 お月様にお願いして恥ずかしくないような願いごとであることが、肝要であることは、もちろんです。
 日本人が、お月さまをノンノ様とお呼びして親しんできたことの背景には、こういう神様の世界の仕組みがあったのです。

 お月さまとおつきあいを深めてくださるよう願っております。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?