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自分にとっての1秒が誰かにとっての2秒だったら

当事者の一人である京大生が、ADHD傾向の強いひとの行動原理を体感時間という観点から考えてみました。集中力がない、せっかち、落ち着きがない…そのような特徴は時間感覚から来るのではないでしょうか。


先日学生生活がうまくいかないので心療内科に行くとIQテストを受けるよう勧められ、その結果をもとにADHDであると診断されました。そうではないかとは思っていたので驚きはなかったです。


なんなら薬をもらえてハッピーです


ですがそれ以来、周りの人間のADHDぽい振る舞いについて少し敏感になりました。


■落着きのなさと2秒原理

気にしてみると40人の教室に5人くらいADHDっぽい落ち着きのない人っているもんですね(京都大学工学部専門教科の教室調べ)

そんな人たちを見ていて思ったのですが、ADHD傾向の強い人にとって授業の体感時間は他の人の2倍くらいではないでしょうか。(集中力の切れ方の様子を見る限り)

僕自身の経験からしても(正確な数字はわからないですが)体感時間が長いのは間違いないと思います。


想像してください、そのような人にとって大学の授業は一コマ3時間です。ちょっと長いですよね。


他の人が5分に1回髪を触りたいとしたら、ADHDの人は2.5分に1回髪を触りたくなります。足を組み換えることや、スマホをみることも同じです。

人と話している時も、考え事も、ものを見たときも脳内はひとの2倍で進んでいるイメージです。だから座っている事が嫌になるのも半分の時間だし、話の間も2倍で進んでいるので早口で話題が飛びます。(ADHD の人が疲れやすいっていう傾向もこれで説明できるのかも…)

かといって処理速度が2倍かと言われればそうではないのが問題で、情報量は2倍でも処理速度は遅いという人も多いようです。

このような体感時間を持ち込んだ理解の枠組みをこの先では『2秒原理』と呼びながらすすめます。


■時間にルーズと2秒原理

ADHDの人は「時間にルーズ」「期限が守れない」などと言われています。これも2秒原理から説明してみたいと思います。

2秒原理から言うと、ADHD傾向の強い人の体感では時間が経つのが遅いのだから残された時間を少ないと錯覚し余計に時間を守れそうなものですよね。そうなればいいのですが、実際はその逆になります。

イメージで言うと、残りの時間を多く見積もる感じです。実際は残り1時間なのに当人にとっての1時間は体感で2時間なのでまだまだ時間あるな、みたいな。その結果見積もりでは多くても現実の時間経過と自分の能力は増えないため期限に間に合わない事が多くなるのだと思います。


何度も体感の時間と実際の時間が一致しない経験をしているのだから学びそうなものなのですが、なぜか学習できないんですよね笑


■まとめ

基本的にADHDの人にとって時間の流れは遅いのですが、熱中すると人一倍時間が経つのが早かったり(過集中)するので気分屋で身勝手な人に見えたり、子供っぽくみられがちです。でも、今回のようにいろんな説明の仕方で世間に説明する事でADHDの人の感覚を理解してくださる人が一人でも増えれば嬉しいです。





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