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【マーケティングトレースNo,7】西松屋の事例からみる、ベビー用品業界のマーケティング施策を考える

こんにちは!
先日お世話になった先輩に赤ちゃんが生まれ、そのお祝いでベビー用品を買いにいきました。たくさん商品があって、何にするか非常に迷ったのですが、よだれふきと赤ちゃん用の洋服を選んでプレゼントすることにしました。

少子化の時代ではありますが、以外にも私の周りには赤ちゃんが多く今回はそんな小さい子供たちの商品を売っているベビー用品関連業界について調べて見たくなり、noteにまとめてみました。

まずは、ベビー用品関連業界の市場について考察し、西松屋を題材としてベビー用品関連企業の現状と今後行ったほうがいいマーケティング施策を考察してみました。


■ベビー用品関連の市場分析

矢野経済研究所によると、2017 年のベビー用品・関連サービス市場規模は、前年比 106.7%の 3 兆 8,708 億円と予測。前年比 よりもやや市場規模を増えている。

主にベビー用品関連市場を支える要因としては
・待機児童関連サービス
・外国人観光客の買い物需要
・少子化による顧客の高級(品質のいいものを)思考の高まり
などで、あろうか。

各大手企業もマーケティング活動に投資をしているようで、そこから得られた顧客の声をもとにしたPB商品の強化、新規店舗の出店、ネット通販の強化などを行っています。

■PEST分析

ベビー用品関連市場のPEST分析です。

市場としては、まだまだ伸びる余地のある市場です。
政治や社会変動が大きい市場なだけに、その変化をしっかりと汲み取り、顧客の声を反映した商品開発やPR方法などが必要になってくると思われます。

■西松屋の現状と取り組み

普段ベビー用品を買うときによくお世話になっています。
西松屋の最新の決算短信によると、2019年2月期の単独税引き利益が前期比30%減の33億円となる見通しとのこと。従来予想は20%増の57億円で、一転減益となっている。

西松屋としては、不安定な海外情勢による景気の先行き不透明(国内の消費活動の停滞)、競合店との差別化問題、消費者の消費活動の変化などを汲み取り、2018年は主に下記施策を推し進めていきました。

①不採算店舗のスクラップ、リプレース。新規出店とその地域の寡占化
②PB商品の拡充による他店の差別化
③人件費の徹底管理、在庫コントールなど無駄な支出の管理
④ネット消費に対応したECサイトの事業基盤の強化
⑤店舗へのIT導入におけるローコストオペレーションの確立

ただ、子供服やベビー・マタニティー用品の不振や競合店との競争激化により減益の見通しになっているようです。

■今後のマーケティング施策について

仮に私が西松屋のマーケティング担当者だった場合、今後どんな施策を打っていくべきか、勝手に考察をしてみました。

①PBブランドの開発とコンテンツマーケティングの推進

PBブランドは引き続き開発を進めますが、その上でその商品の良さを伝えていく媒体や実際の利用者の声を届けるコンテンツマーケティングを推進していく。他店の差別化のためには、単に商品価値をあげるだけでなく、西松屋のブランドを強化して、西松屋の商品のファンを増やしていく必要がある。

例えば、現状のフェイスブックページはチラシやセールス情報を流しているだけだが、実際に商品を利用した消費者の声を記載したブログコンテンツを載せたり、商品開発の工程を紹介したり、西松屋自身をもっとPRするものを掲載する。その際に得られた消費者の声をまたPBブランドに生かすという循環を作りたい。

②店舗接客の改善

これは私の一消費者としての意見が強いですが、広い店舗内で商品を探すときに、まずどこに何があるかわかりづらく、商品数も多い。また初めてベビー用品を買うとなった際は、何を買えばいいのかそもそも迷う、といったことが大変多かった。
レジの場所以外にも、コンシェルジェのような接客店員を置いて、購入をサポートしてくれるような人員がいると、より商品購入がしやすい状態になると思っている。

③海外進出、海外顧客が購入できるECサイトの設立

海外需要を取り込むための施策。海外店舗設立やECサイトや準備・時間がかかるものではあるものの、日本市場以外にも視野を広げて売上拡大を目指すべき。
ライバル企業である赤ちゃん本舗は、赤ちゃん本舗の海外向けSNS施策を台湾や中国向けに展開。海外需要を取り込む動きを見せている。

■まとめ

今あげた施策は局地的な施策となってしまったが、市場としてはまだまだ伸びる余地はある。今まで通りの売り方ではなく、より顧客視点にたったマーケティング施策が必要になってくるだろう。

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