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【マーケティングトレースNo,8】IT✖️ファッションで新しい顧客体験を。株式会社エアークロゼット

こんにちは!
今年は個人として、定期的にマーケティングトレースをやっていき、会社経営・マーケティング戦略・戦略を実行する手段などを理解していきたいと思っています。

今回は、株式会社エアークローゼットというファンション関連サービスを扱っているベンチャー企業を取り上げたいと思います。
2014年に前進となる会社が立ち上がり、そこから約4年間で会員数20万人を突破した人気サービスとなりました。
そのマーケティング戦略を紐解くために、トレースをやってみます。

■株式会社エアークロゼットとは・・・

【会社概要】
代表者:代表取締役社長 兼 CEO 天沼 聰
設立:2014年7月15日
ビジョン:「ワクワクが空気のようにあたりまえになる世界へ」
ミッション:「ITと発想で人々の日常に新しいワクワクを創造する」 

サービス概要:
①ファッションレンタルサービス『airCloset(エアークローゼット)』
顧客のサイズ、好み、挑戦したいスタイルなどを考慮し、プロのスタイリストがお洋服をコーディネートしてお届けする国内初の月額制オンラインファッションレンタルサービス。

②ファッションレンタルショップ『airCloset×ABLE(エアークローゼットエイブル)
プロのスタイリストによるパーソナルスタイリングをオフラインでお楽しみいただける実店舗。

③パーソナルショッピングアプリ『pickss(ピックス)』
プロのスタイリストが選定した洋服5点が自宅に届き、試着後気に入ったアイテムを購入できるオンラインショッピングサービス

「ワクワク」というワードがこの会社の特徴で、ITを活用して新しい発想でファッションをより楽しめるサービスを提供しています。

特に人のそれぞれが持つファッションに対する「好み」をデジタル化して、一人一人に最適な提案を行い、カスタマーエクスペリエンスを向上させていく取り組みは、とても興味深いです。

■ファッション業界分析

まずはファッション業界(アパレル)の市場分析から行います。

2017年のものではありますが、約9兆円ほどで、アパレル市場全体は縮小傾向であるものの、チャネル別ではECの拡大基調が続いています。百貨店・量販店の販売は前年比6%〜8%ほど減少しているが、ECは約1兆5千億ほどで前年比の伸び率が7%ほどになっています。

市場としては縮小してはいますが、販売方法・コミュニケーション戦略を変えることで市場を変えてシェアを取ることはできる状態です。逆にいうとその流れに乗れない会社は淘汰されていくようになっていくと思われます。

ファッション業界を取り巻くPEST分析

リアル店舗に出向かなくても、今やスマートフォン一つで商品が変えてしまう時代です。各チャネルの活用方法・意味を再定義していくことが必要なようです。もしくは自社のブランド力を高めて、顧客体験を最大化させることに努めるか。いずれにせよ、ファッション業界の中でどう生き残るかは非常に面白いテーマです。

エアークロゼットの3C分析

仕事、結婚、出産、職場復帰などライフスタイルの変化が激しい女性層は、洋服に対する価値観・求めるものが変わったきました。エアークローゼットの場合は、単に洋服の提案ではなく、これら顧客体験を変化させて、新しい感動・ワクワクを届けることを軸に事業を展開しているため、他のファッションECサイトとは違った取り組みです。

いかにそうした顧客の感動体験や好みをデータ化して、さらなるサービス開発・提供に役立てることができるかが、キーになりそうですね。

また今回は競合にスタートトゥデイを出していますが、ファッションのレンタルサービスだけに絞って考えると、RcawaiiやEDIST.CLOSETが直接的なライバルですね。こういったSaaSモデルのサービスは、定額で洋服が借り放題だったり、購入には抵抗あるけど、今まで着てこなかった新しい服にチャレンジができるといったメリットが消費者にはあります。

■マーケティングファネルの整理

エアークローゼットのマーケティングファネルを整理して、それぞれの成功要因を見ていきましょう。

<ファネル>
認知→比較検討→会員登録(レンタル開始)→継続

【認知について】

CM、LINE、facebook、Instagram、WEB広告(リスティング、リマーケティング)が主な認知活動のようです。

【比較検討について】

まずはWEBページ
・会員数20万人突破
・取り扱いブランド数300ブランド以上
・自分好みの商品がレンタルができる理由を説明するコンテンツページへの誘導(https://www.air-closet.com/quality/#structure)

など、CVを高める施策が散りばめられています。

またUIもLINE画面のように下にスクロールしていくと、説明文が読めるようになっており、必要な情報を快適なペースで閲覧ができます。特にLINEのようなスクロール式の画面表示に慣れている20代〜30代世代にはUIが非常に高いと思われます。

会員登録(レンタル開始)について】

会員登録の際に、好みの服装の傾向など詳細なデータを入力することで、プロのスタイリストが商品を選んで洋服を配送してくれます。
また、会員登録にあたり不明点を解消できるようなQ&Aが充実しており、サポートセンターへ問い合わせることも可能となっています。

【継続について】

レンタルが終わったら、その感想を書いて次のレンタル洋服にその声を反映させることが可能です(使えば使うほど自分好みの洋服が届くようになる)。またクリーニングが不要で旅行先からでもコンビニから返却ができるなど、利用者目線で極力負担を減らし、気軽に新しいファッション楽しめる顧客体験を追求しています。
このサービスの利便性の高さが、他のレンタルファッションサービスとの違いのように思えます。

■自分がマーケティング担当なら

まずは洋服のレンタルサービスという新しい価値の認知拡大に努めます。そのためにSNS強化は必須ですね。twitter、facebook、Instagram内のコンテンツを強化します。コンテンツ案としは、レンタル洋服の使いどころの提案、OL(ターゲット層)を物語としたドラマ仕立ての動画、取り扱い洋服・ブランドの紹介などなど、コンテンツ化できる要素は多いと思っています。

そこからいかにサイトへ誘導できるかがキーになりそうです。

また、一度利用してもらった顧客が離れないように、顧客アンケートの定期的な実施や新しいコーディネートプランの開発など、カスタマーサクセスに繋がる施策を同時平行で実施していきます(ここは曖昧ですね。。)


以上


個人的には非常に面白いなと思っているサービスで今後どのくらい成長していくのか、見ていきたいです。


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