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人生100年!みんなのキャリア論(46)

皆さんこんにちは。孤独のサイコマンです。きょうのみんなのキャリア論は「人の話をうまく聞くコツ」です。



キャリアコンサルタント試験ではクライアントから相談事を聞くというロールプレイングが20分(フィードバックを含む)ありますが、ここで様々な傾聴技法がスクールでは学ばされます。



これは別にキャリアコンサルタント試験だけではなく、あらゆるシチュエーションにおいて、例えば営業でも企画でも総務でも人事でも、現場でも人と人とが交渉する場面においては必ず役に立つ技法なのです。



私は元記者でもあるので、人の話を聞くとうことは仕事でしたが、それでも、キャリアコンサルタントでの人の悩みを聞くという技法は全く違うものでした。



それをきょうはいくつかお伝えしていきたいと思います。



①感情に焦点をあてること

魔法③


一つ目は感情に焦点を当てることです。

相談にやってくる人は例えば、上司との人間関係で悩んでおり、転職することを考えていたり、

親の介護のため、やむなく離職をするとか、育児から復職したものの自分の居場所がなく悩んでいる、

派遣をずっとやってきたが、まったく正社員になれる見通しが立たない、などのキャリアについての様々な悩みが寄せられるのですが、

ここで大事なのが、「感情に焦点を当てる」ことなのです。

たとえば上司との人間関係で悩んでいて、相談に来た男性が、やり取りの中で「もうあきらめ半分です」と言ったときに、これは感情を反映した言葉だと察知する必要があります。



いままでは上司がどんな上司か、いつからそうなったのか、なぜそうなったのか、今後どうしたいのかなどの事実関係を淡々と聞いていくところだと思いますが、その中でこういった感情を表した「あきらめている」という言葉が出たときとっさに「あきらめているといいうのはどういうことなのでしょうか」と切り返します。

人間は感情の動物ですから、最もその感情の言葉にその人の考えや今の境遇が色濃く反映されている可能性が大きく、そこを深堀すると、その人の悩みの背景や思いがけない解決法などが見えてくる可能性があります。



逆にこの人はその部分を気づいてほしいとも思っているので、その部分をスルーしてしまうと「ああ、この人は私のことを真剣に考えてくれていないな」と思われてしまい、そのあとの相談が進まない危険性があります。



ですから、別にこのような相談だけではなく、会社での同僚などのやり取り、営業でも、対外的な取引先とのやり取りでもこの感情的な言葉の部分はきちんと把握しておき後々、繰り返し深堀していくことで、今この人の本当の考えていることを引き出すことができるようになります。

②開かれた質問・閉ざされた質問


友達


次は質問するときの手法です。

オープンクエスチョンとクローズドクエスチョンというのはご存じでしょうか。

簡単いいますとそのまま「開かれた質問」「閉ざされた質問」という意味なのですが、

これは、たとえばですが、オープンクエスチョンでの質問でいえば「きょうはどんなご気分ですか」とイエス・ノーで答えることができないものをいいます。


これは、相手に回答する裁量が大きいため、回答しやすく、また、圧迫感も少ないので、リレーション(関係)を作るのに、非常に役に立ちます。



一方、クローズドクエスチョンというのは「転職したいのですか」などのイエス・ノーでしか答えられないもので、これだと相手は「はい」「いいえ」のどちらかでのみ答えるので裁量権が少なく圧迫感を感じやすく、キャリアコンサルタントの誘導尋問になりやすいので、できるだけオープンクエスチョンのほうが、多様することが望ましいとされています。



ただ、みなさんも実際生活の中でこの手法を取り入れるとわかるのですが、結構、クローズドクエスチョンで会話していることに気づくと思います。なかなかイエスノー以外で回答してもらうという質問を出すのって難しいのです。



ただ、いつもこの2つの質問について考える癖をつけるだけでも人間関係など構築する上で役に立つと思いますので意識してみるといいかと思います。



③傾聴と繰り返し

魔法④


最後は傾聴と繰り返しです。傾聴というのはみなさん聞かれたことがあると思いますが、

「じっくりその人の話を最後まで聞く」という基本中の基本です。



人間は以外に途中で話を割ってしがいがちです。「でも、それって、こっちのほうがふつうだとおもうけど。。。」みたいに相手の話を最後まで聞かずに割って入ることは相手にとって不快以外の何物でもありません。堀江貴文さんみたいにキャラクターとして確立しているならいいですが、普通の友人関係、職場関係、取引先関係などで話に割り込むのは基本的にNGだということです。



傾聴という言葉の通り、体が前に傾くくらい相手の話をじっくり聞くというスタンスが大事なのですが、

ここでもう一つ使える技法は「繰り返し」です。
よく明石家さんまさんが使っていますが、例えば、相談者が「今月までに打診されている部署への異動するかしないかの返事をしなければいけないのです」と言ってきたときに、それをそのまま「部署への異動の返事が今月までなのですね」と繰り返すのです。



これは何がいいかというと、一つは相手が自分の話をキチンと聞いているということをしっかり伝えることができるという点と、自分自身が相手の話している内容を脳内の記憶にとどめることができるという2点だと思います。さらに、次の質問が思いつかないときにその繰り返しをしている間に質問内容を考えるということも可能です。



お笑い芸人などがよく使っている技法でもありますが、日常生活でもかなり有効ですので、ぜひ使ってみてください。



キャリアコンサルタントの技法としてはまだまだたくさんありますので折に触れお伝えしていきたいと思います。



人間関係というのは本当に難しいものですが、ただ、いろいろ知識や手法を身に着けていけば打開できるシーンも多々ありますので、どうかあきらめないで学んでいきましょう。それでは(了)

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