チンパンジー⑮⑯(絶滅進化)

チンパンジーが絶滅危惧種だと聞いたことはありますか。チンパンジーはこの評価の中で③絶滅危惧IB類に入ります。チンパンジーは「絶滅危惧ⅠA類ほどではないが、近い将来野生での絶滅の危険性が高い」ということです。国際自然保護連合の保存状況評価を見てみましょう。

①絶滅
②野生絶滅
③絶滅危惧種
 絶滅危惧種ー絶滅危惧ⅠA類
 絶滅危惧種ー絶滅危惧ⅠB類
 絶滅危惧種ー絶滅危惧Ⅱ類
④準絶滅危惧種
⑤軽度懸念
⑥情報不足
⑦未評価

英語の表記も載せておきます。

①Extinct(EX)
②Extinct in the Wild(EW)
③Threatened
 Critically Endangered(CR)
 Endangered(EN)
 Vulnerable(VU)
④Near Threatened(NT)
⑤Least Concern(LC)
⑥Data Deficient(DD)
⑦Not Evaluated(NE)

ヒトとチンパンジーは約98%DNAが一緒です。この数字を見るとチンパンジーも頑張ればヒトに進化するのではないかと思ってしまいます。霊長類の完全体がヒトで、ヒトの下位であるチンパンジーの究極進化はヒトだとかつての私は思っていました。しかし実際は違います。ヒトとチンパンジーは祖先が同じだけで、すでに枝分かれしていますので系統を変えることは出来ません。さらに、ヒトが高等でチンパンジーが下等という区別も間違いです。霊長類→ヒト、霊長類→類人猿、とそれぞれ環境に合わせて進化したのです。全て環境に適応させるための進化ですので、その生息地では最高形態となっているのです。尻尾のありなしは典型です。類人猿とは、ゴリラ、オランウータン、ボノボ、シロテテナガザルのことです。ちなみにニホンザルはオナガザル類という系統です。チンパンジーとは別の系統となります。科学技術、医療など様々な分野の開発が出来るヒトが高等生物と考えることに反論はありません。しかし、高等生物という定義が頭脳ではなく、身体となってしまったらヒトはどうなってしまうのでしょうか。ヒトと野生動物を絡めて思考することはとても楽しいものです。

バナナを購入したいと思います。メロンも食べてみたいです。