チンパンジー⑬(権力と恩恵)

ボスチンパンジーのことをアルファオスと言います。アルファオスの平均寿命は33.4歳で、アルファオスになっていない雄の平均寿命は25.5歳です。チンパンジーその10(死因)で平均寿命を紹介しましたので参考までに記しておきます。

①チンパンジーの平均寿命は28.3歳です。
②1歳まで生存したチンパンジーの平均寿命は34.6歳です。
③12歳まで生存したチンパンジーの平均寿命は40.4歳です。

補足ですが、チンパンジーの成人年齢は12歳です。

アルファオスがアルファのランクから外れた年齢と、他のチンパンジーの死亡年齢がほぼ同じで、さらにその後平均して8年間生存していたという研究結果が出ました。しかし、アルファだからといって平均寿命が伸びたとハッキリと断定は出来ません。なぜならば、アルファオスはストレスホルモンが高く、寄生虫保有量も多いと分かっているためです。では、なぜ平均寿命が他のチンパンジーと比べて長くなっているのでしょうか。そもそも論ですが、健康状態が良く、遺伝的にも栄養状態が良いチンパンジーが就任していると考えられます。アルファオスはグループを率いる義務を負いますので、責任感、ボス感が重要です。そこら辺のチンパンジーでは務まりません。ここでアメリカ大統領の平均寿命を考慮しますと面白い発見がありますので紹介します。アメリカ大統領は就任中は急速に老け込んでしまいますが、平均的なアメリカ人と比べますと平均寿命は長いのです。良い栄養状態を維持しやすいという直接的効力、精神的な満足感、高揚感である間接的効力が作用している可能性があります。アルファオスと大統領を同じ「ボス」というカテゴリーに入れて考えますと、確かに、と納得してしまいます。

バナナを購入したいと思います。メロンも食べてみたいです。